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更新日:2017年9月15日

コンプライアンス推進の各種取組みについて

 市では、不適切な事務処理や不祥事など、市民の市政への信頼を損ねる事態が連続して起こりました。信頼を築くには長い時間とたゆまぬ努力が必要になりますが、その信頼は一瞬で失われます。失われた信頼を回復するためには、全ての職員が公務員としての初心に立ち返り、一つひとつ着実に市民に寄り添った事業を積み重ねていくほかなく、そのためには職員一人ひとりが、担っている職務に真摯に向き合う意識改革が不可欠となります。
 市では、市民の皆さまからの信頼回復を目指し、より良い鎌倉を築いていく上での土台となるものがコンプライアンスであると考え、コンプライアンスの推進を最重要課題と位置づけ様々な取組みを進めています。
 この取組みはまだ道半ばですが、引き続き、市長を先頭に、全ての職員が一丸となってコンプライアンスを推進することにより、市民の皆さまの信頼を回復し、市民や広く社会の要請に応えていくことができる組織づくりを進めていきます。

1 組織的なコンプライアンス確保のための仕組みづくり

鎌倉市コンプライアンス推進委員会の設置 ~ トップからの組織改善運動 ~

 コンプライアンスの推進にあたっては、幹部職員が率先して組織風土を変えていくことが必要であるため、部長級職員で構成する「コンプライアンス推進委員会」を設置しました。

○ 鎌倉市コンプライアンス推進委員会
  「部長級職員自らの意識改革」、「コンプライアンス推進の中核となる管理職員の育成」、「職員のコンプライアンス
 意識の浸透」、「全庁的なコンプライアンス施策」等を所掌する組織として、平成28年10月17日に設置。
  市長、副市長、教育長、部長級職員で構成し、オブザーバーとして大久保和孝コンプライアンス推進参与が参加。

外部の専門家等の活用

 コンプライアンスの推進にあたっては、市役所の内部的な枠のみで考えるのではなく、民間のノウハウや視点、組織内部では得られない専門的な知見を新たに庁内に取り入れていく仕組みが必要と考え、豊富な経験と実績のある弁護士等の協力を得ながら、コンプライアンス推進のサポート体制を強化しています。

<< 外部からの主なサポート体制 >>
○ コンプライアンス推進参与(平成28年8月30日設置)
  組織改革のノウハウや実績を有する専門的な立場から、「職員のコンプライアンス意識の醸成」、「組織風土の
 改善」、「コンプライアンス違反の未然防止」等に内部から助言や指導を行う職として設置し、公認会計士の大久保
 和孝氏(新日本有限責任監査法人・経営専務理事)を任命。

○ 職員公益通報相談員(平成21年1月13日設置)
  内部通報について、公平で中立な立場で適切な対応を行うことを目的に、庁内に設置した相談窓口とは別に、
 外部相談窓口として、弁護士を職員公益通報相談員として任命。

○ ハラスメント相談員(平成29年2月14日設置)
  職場におけるハラスメントを防止し、良好な職場環境を確保するため、庁内に設置した相談窓口とは別に、外部
 相談窓口として、弁護士をハラスメント相談員として任命。

○ 不適切な事務処理に関する検証専門員(平成28年9月20日設置)
  究明を要する不適切な事務処理等に対して、客観的かつ公正な第三者の立場から検証、助言を行い、内部調査
 の精度と信頼性を高めていくために、不適切な事務処理に関する検証専門員を設置し、弁護士2名、警察経験者
 1名を任命。

○ 弁護士経験のある職員の採用(平成29年3月1日配置)
  コンプライアンス推進における法務面の強化を図るため、弁護士経験のある職員(特定任期付職員)を採用し、
 コンプライアンス推進担当の担当課長として配置。

ジュニアボードの設置 ~ ボトムアップ型の組織改善運動 ~

 幹部職員による「コンプライアンス推進委員会」における取組みとは別に、主事級以下の若手職員が中心になって管理職とは異なる視点で議論し、「組織の問題の洗い出し⇒組織風土の改善につながる改善策の提示」を行う、いわゆる『ジュニアボード』を応用したスキームを導入し、全庁展開を意識したコンプライアンス活動を推進します。

○ ジュニアボード
  コンプライアンス推進に意欲やアイディアのある若手・中堅職員を公募または選抜により選定し、大久保コンプラ
 イアンス推進参与の指導のもと、議論を深め、組織風土の改善につながる提言をまとめる。平成29年秋に立ち上
 げ、今年度内に提言を取りまとめる予定。

2 個々の職員の意識改革 ~ 人づくり

職員意識調査の実施

 職員意識の実態把握と今後の取組みへの参考に資するため、全職員(非常勤職員・アルバイト職員を含む)への意識調査を実施しました。

○ 実施概要
  平成29年3月に実施  (非常勤職員・アルバイト職員を含む全職員を対象)
  対象職員数 : 2322人 回答職員数 : 2059人 回答率88.7%

コンプライアンス研修の強化

 具体的な事例や社会環境の変化に即した実践的なカリキュラムを導入し、職員の気づきや振り返りの機会となる研修を強化します。
 職員意識調査の結果を受け、直近の課題として、コンプライアンスの土台となる「風通しのよい職場環境づくり」の阻害要因になる「ハラスメント」に重点を置いた研修を実施しました。

【コンプライアンス研修の基本的な考え方】
 (1) 公務員は「全体の奉仕者であり、一部の奉仕者ではない」という原点をベースに、
 (2) 公務員の仕事は市民の信頼の上に成り立つものであり、「市民の思いや地域の声を正面から受け止める」こと
  が出発点になること、さらに、
 (3) 「自らの行動が公務の信用に影響を及ぼす」こと、
 これら公務員としての心構えを、繰り返し研修を通して庁内に浸透させていく。

【コンプライアンス推進参与の助言・協力を得て取り組んできた主な研修】
○ 全管理職を対象としたコンプライアンス推進参与研修

○ 階層・職種別コンプライアンス研修(課長補佐・係長、担当、消防職等)

○ ハラスメント防止研修(管理職、課長補佐・係長、主事級)

日常業務におけるコンプライアンス意識醸成の工夫

 職員一人ひとりが常にコンプライアンスを意識して業務に臨むことができるよう、日常業務のなかに様々な仕組みを導入しています。

<< 主な実施例 >>
○ 不適切事務に関する情報共有と朝礼等における職員間議論の活性化
   不祥事案等を、職員一人ひとりが身近な教訓として捉え、自分事として認識することで、自らの行動変革につな
  げるための議論の場を活性化する。課内または担当内でコンプライアンスに関するミーティングの機会を持つ。

○ 各職員のパソコン画面へのコンプライアンスメッセージの表示
   パソコンの起動時に、コンプライアンスに関する話題を一定時間表示させ、コンプライアンス意識の高揚を図る。

 

3 不正の芽を摘みとる環境づくり

職員公益通報制度等による不正等の早期発見・是正

 不正等の早期発見と是正、組織の自浄作用力の向上を図るため、職員公益通報制度等の積極的な活用を促進します。
 内部通報を行った通報者に不利益がないよう保護するとともに、より制度を活用しやすい環境づくり、利便性の向上を目的に、相談窓口を庁内のみではなく、弁護士を任用し庁外にも相談窓口を設置しています。

○ 職員公益通報制度の利用促進
   平成18年度に制定した職員公益通報制度は、利便性の向上のため定期的に見直しを行い、庁内での制度
  周知の強化を図っている。

○ ハラスメント相談員の設置
   職員公益通報制度とは別に、風通しのよい職場環境をつくるため、ハラスメントに特化した相談体制を整備し、
  弁護士を庁外の相談窓口として平成29年2月に設置。

○ 市長ホットラインの設置
   職員公益通報制度やハラスメント相談制度とは別の通報窓口として、市長にダイレクトに通報できる市長ホット
  ラインを平成29年8月に設置。職員の通報先の選択を拡充することで、不正や問題の早期発見、解決につなげる。

○ コンプライアンス推進参与ホットラインの設置(検討中)
   各通報窓口の活用状況により、必要となる場合は、さらにコンプライアンス推進参与にダイレクトに通報、相談
  できるチャネル創設を検討する。

リスクマネジメントの導入

 庁内リスクの抽出と対応策を議論・整理し、リスク管理を現場任せにせず、全庁的に管理し、各リスクによる不測の事態に備え、損害の未然防止または被害を最小限に止めるよう、リスクマネジメントを用いた経営管理手法を導入します。

<< リスクマネジメントの取組み状況 >>
 現在、コンプライアンス推進委員会において、各部局に潜在するリスク抽出を進めている。ここで抽出したリスクの評価方法について議論し対応策をまとめ、その後に策定する「コンプライアンス行動指針」、「コンプライアンス行動計画」に、基礎資料として活用する。

ヒヤリ・ハット事例のデータベース化と情報共有

 『重大事故が1件発生した場合、実はその裏では29件の軽微な事故が発生しており、さらにその裏では300件もの些細なミスが発生している』というヒヤリ・ハットの法則を用いて、庁内におけるヒヤリ・ハット事例を収集し、情報共有を図ります。

<< 庁内におけるヒヤリ・ハット事例の収集と情報共有 >>
 明らかな法令違反だけではなく、不注意による単純な事務ミス、事務の遅れなどにより市民に迷惑をかける行為、市民に不快な思いを与える接遇等も、コンプライアンスに反する行為と捉え、日常業務で発生する様々な事象についての情報をデータ化し、情報共有することで、全庁にわたるリスク管理を図り、不祥事等の未然防止を図る。

4 コンプライアンスの実効性確保のための仕組みづくり

コンプライアンス行動指針・行動計画の策定

 コンプライアンス推進委員会において、全庁的なコンプライアンス推進の方向性を示す「コンプライアンス行動指針」、その後、具体的な展開を想定した「コンプライアンス行動計画」を策定します。これらを全職員へ周知徹底するとともに、その進捗状況の定期的なモニタリングを実施し、持続性・継続性のある改善活動を展開していきます。

規則・マニュアル等の整備と周知の徹底

 過去の不適切事務・不祥事案等を教訓に、規則の整備やマニュアル化を図り、二度と同様の事故、ミスを招くことのないよう再発防止を徹底します。また、既存の規則等についても、意識的な見直しを定期的に行うことにより「社会環境」や「社会の要請」に即した事務処理の徹底に努めます。

<< 不適切な事務処理問題を契機に進めた規定等の整備状況 >>
   ○ 公金の保管状況等検査計画の策定
   ○ 公金取扱い基本マニュアル、準公金の保管に関する取扱い方針、財務規則の見直し、等各種規定の整備

職員意識調査の定期的実施

 職員のコンプライアンス意識の浸透、組織の風通し度合等を検証するため、定期的に意識調査を実施し、新たな問題、課題に対処していきます。

不適切事務等へ迅速に対応できる体制の確保

 弁護士会から推薦を得た弁護士2名、警察経験者1名を任命している「不適切な事務処理に関する検証専門員」を常設し、万が一、不適切事務等が発生した場合は速やかな調査を実施し、原因究明と再発防止が図れる体制を整備しました。

<< これまでの「不適切な事務処理に関する検証専門員」の取組み案件 >>
   ○ 生活保護費支給事務調査についての指導、助言、検証
   ○ 収納事務・管理等調査についての指導、助言、検証
   ○ 財務会計システム決裁事務調査についての指導、助言、検証

~ コンプライアンス推進のロードマップ ~

 様々な自治体、企業、団体でコンプライアンス推進に関わってきている大久保コンプライアンス推進参与からは、本市規模の場合、コンプライアンスを全庁的に浸透させ、組織風土が変わったと言えるようになるまでには、3年程度かかるとの見解を得ました。
 コンプライアンス推進に特効薬はなく、繰り返し職員に働きかけ、コンプライアンスの意義を理解させ、公務員としての行動規範や倫理観を高め、内面化することが重要となります。
 そのためのロードマップを3か年でイメージした場合、次のような道のりを経て、全庁的なコンプライアンスの基盤づくり、職員の意識改革の浸透、自発的かつ継続的な改善活動が展開できる組織風土の確立を目指します。

roadmap

お問い合わせ

所属課室:総務部総務課コンプライアンス推進担当

電話番号:0467-23-3000

内線:2394

メール:compliance@city.kamakura.kanagawa.jp