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鎌倉国宝館は昭和3年4月3日に開館した歴史・美術の博物館で、鎌倉市域、近隣の社寺に伝来する彫刻・絵画・工芸・書跡・古文書・考古資料などさまざまな文化財のうち、代表的な作品の多くが寄託され、保管・展示をしています。
鎌倉地方の文化財は、おもに鎌倉・室町時代(1180~1568)に制作、または当代の中国、宋・元からもたらされたものが多く、京都・奈良などの遺品と比べると地方的な、あるいは異国的な味わいが強いものです。とくに、禅宗文化の影響が著しく、中世日本を研究するうえで、極めて意義の深いものがあります。
鎌倉国宝館は、大正12年の関東大震災による被害を契機に設立が計画されました。この大震災では、鎌倉でも多くの歴史ある社寺が倒壊し、貴重な文化財を損失しましたが、こうした不時の災害から由緒ある文化遺産を保護し、あわせて鎌倉を訪れる方々がこれらの文化財を容易に拝観、見学できるよう一堂に展示する施設として企画されました。 設立に際しては趣旨に賛同した「鎌倉同人会」をはじめ、多くの人々から多額の寄付が寄せられ、昭和3年に多数の文化財の寄託を受け開館しました。
その後、昭和25年に現在の文化財保護法が制定されると、26年には法に基づく勧告・承認施設となり、同年の博物館法の制定の翌27年には登録博物館となりました。 館の基本方針は現在も引き継がれており、鎌倉市域、近隣の社寺に伝来するさまざまな文化財のうち、代表的な作品の多くが寄託され、保管・展示されています。 さらに、昭和49年には財団法人氏家浮世絵コレクションを館内に設立し、肉筆浮世絵百数十点のコレクションも保管・展示しています。
昭和58年12月に新館(収蔵庫)が竣工し、平成3年3月に本館(展示場)が改修され、施設の充実がはかられました。そして、平成8年、公開承認施設となりました。 また、平成12年には本館が国の登録有形文化財(建造物)に登録されました。
平成19年には新館収蔵庫の空調設備の大規模修繕を行い、翌年には同じく新館収蔵庫に免震装置を設置、平成21年には本館彫刻展示場にも免震装置を設置し、収蔵資料の安全な保管に努めています。
| 昭和3年 | 4月 | 町立鎌倉国宝館開館 |
| 昭和4年 | 3月 | 国宝保存法制定 |
| 昭和14年 | 11月 | 市制施行、市立鎌倉国宝館となる |
| 昭和20年 | 6月 | 収蔵品の一部、津久井郡串川村に疎開 |
| 8月 | 一時閉館 | |
| 10月 | 再開館 | |
| 昭和21年 | 5月 | 疎開していた資料復帰 |
| 昭和23年 | 10月 | 創立20周年祝賀式典開催 |
| 昭和25年 | 5月 | 文化財保護法制定 |
| 昭和26年 | 5月 | 勧告・承認出品施設となる |
| 12月 | 博物館法制定 | |
| 昭和27年 | 8月 | 登録博物館となる |
| 10月 | 鎌倉市教育委員会設置、その管轄下となる | |
| 昭和30年 | 11月 | 神奈川県博物館協会発足、会員となる |
| 昭和44年 | 3月 | 『鎌倉国宝館四十年略史』刊行 |
| 昭和45年 | 11月 | 友の会発足 |
| 昭和49年 | 10月 | 財団法人氏家浮世絵コレクション設立 |
| 昭和58年 | 12月 | 新館(収蔵庫)竣工 |
| 平成3年 | 3月 | 本館(展示場)改修 |
| 平成8年 | 12月 | 公開承認施設となる |
| 平成12年 | 5月 | 本館が国の登録有形文化財に登録される |
| 平成19年 | 12月 | 新館収蔵庫空調設備大規模修繕 |
| 平成20年 | 12月 | 新館収蔵庫に免震装置を設置 |
| 平成21年 | 12月 | 本館彫刻展示場に免震装置を設置 |
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建設中 |
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開館当初 |
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現在 |
鎌倉国宝館の本館は国の登録有形文化財に登録されています。構造は鉄筋コンクリート造による高床式校倉風建築。設計は日本銀行小樽支店や歌舞伎座の設計で知られる岡田信一郎。施工は松井建設(当時松井組)でした。 外観を奈良の正倉院に模し、内部は鎌倉時代の寺院建築の手法が用いられています。寄棟状屋根の中央部には小屋裏位置に採光用の越屋根を隠し、内部では虹梁大瓶束形式で採光用越屋根の棟を支える造りとしています。また入り口の窓には、鎌倉を詠んだ平安時代の和歌に登場する星月のマークがかたどられたヨーロッパのステンドグラス(小川三知作)がはめ込まれ、和風表現と近代的技法の調和に苦心した跡がうかがわれます。
| 登録有形文化財「鎌倉国宝館本館」 員数 一棟 所在地 鎌倉市雪ノ下二丁目1051番2(鎌倉市雪ノ下二丁目1番1号) 年代 昭和3年 構造・形式 鉄筋コンクリート造2階建、瓦葺 規模 833.85平方メートル 登録年月日 平成12年4月28日 登録番号 14-0040 登録基準 造型の規範となっているもの |
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ステンドグラス |
本館内部 |
館名にある国宝は、戦前の「古社寺保存法」やそれを受け継いだ「国宝保存法」に基づく名称で、おおむね現在の重要文化財に相当します。こうした名品を保存・展示する博物館という意味でつけられたものです。 昭和25年に現在の「文化財保護法」が制定され、「国宝保存法」で国宝に指定されていた文化財は全て重要文化財になりました。そして、重要文化財のうち特に価値の高いものが国宝指定されるように制度が改められたのです。 こうした古い法律に館の名称が由来していることも、鎌倉国宝館の長い歴史を物語るものと言えます。
鎌倉国宝館では、博物館法第九条にもとづき平成21年度から運営の状況に関する評価を行っておりますのでその結果を公表いたします。
博物館評価(平成21年度鎌倉国宝館の運営の状況に関する評価)についてはこちら(PDF:14KB)
所属課室:生涯学習部鎌倉国宝館
鎌倉市雪ノ下2-1-1
電話番号:0467-22-0753