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更新日:2024年1月29日

広報かまくら令和5年度2月号3面

(くわしくは広報かまくらPDF版(PDF:5,151KB)をご覧いただくかお問い合わせください)

造園工 内田 亮平さん 37歳

伝統的な植栽、垣根や石組みの技術で

緑あふれるまちを育んでいく

【プロフィール】

1級・2級造園施工管理技士、1級造園技能士。個人邸・社寺が主な現場で、伝統的な植栽、垣根や石組みの技術、剪定(せんてい)方法などを積極的に学び、和洋の庭園づくりに生かしている。20代のときにバンドでCDデビューするという経歴も。

「これが俺の庭」を目指して精進していきます

造園工の内田さんはこの日、玉縄の公園で樹木の枝払いをしています。「よく道行く人から『きれいになったね。ありがとう』と声を掛けられることがあります。こんなにうれしいことはないですね」

25歳のときに音楽で挫折を経験。家業の造園としっかり向き合おうと、父である親方の下で修行を重ねました。

「この仕事はすぐに結果が出るものではありません。年間を通して木々や花が育ち、景観がつくられていく。自分の技術や知識不足で枯らしてしまう恐れもあるので責任は重い。だからこそうまくできたときや、親方たちに褒められたときには、やりがいを感じます」

鎌倉の緑あふれる風景は、内田さんのような造園工の熱意と、そんな若手職人を育てようという熟練工たちの思いがあってこそといえます。

「いつか”これが俺の庭”というものをつくりたい。お客さまはもちろん、自分自身も納得できる庭を。そのためにも仲間と切磋琢磨(せっさたくま)していきます」

大工 井上 博登さん 49歳

一般住宅から寺社・古民家再生まで

鎌倉らしさを生かした技が光る

【プロフィール】

2級建築施工管理技士、二級建築士、建築物石綿含有建材調査者。建築の職業技術校修了後、昼は工務店、夜は大学の建築工学科で大工工事の技術の習得や実践を重ねた。

自分のつくったものがまちに残るのが醍醐味(だいごみ)

大工工事など、鎌倉で代々続く工務店を引き継ぐ井上さん。銭洗弁財天などの寺社から一般住宅の施工・補修、古民家再生まで、大工としてはもちろん、営業・現場監督・設計まで一手に担っています。

中でも、井上さんが建築施工を手掛けた住宅兼旅館は、優れたデザインに贈られる「グッドデザインアワード」でグッドデザイン賞を受賞。「検討を重ねた現場なので、本当にうれしいです」。組木などの伝統技法を生かした客間は鎌倉のまちの雰囲気ともなじみ、洗練された技が光ります。

「今は”プレカット”といって、工場であらかじめ加工された木材を使うのが主流なので、昔ながらの職人が減り、鉋(かんな)が使えない人もいます。でも、細かい加工技術はこれからも必要」と、時間さえあれば若手大工の育成にも力を注いでいます。

素材・知識・経験を生かしながら、何もないところからものをつくり上げる──そんな井上さんの技と実直さが鎌倉のまち並みを支えています。

優れた技能・技術を市民の皆さんへ

「技」をつなぐ鎌倉市技能職団体連絡協議会

同協議会は、技能職者の連帯、社会的・経済的地位の向上、後継者育成や技能水準の向上を目指して、31団体(1,048人)が加盟して活動しています(令和5年6月1日現在)。

技能祭

同協議会と市では、毎年「技能祭」を開催(今年度は11月)しています。鎌倉の優れた技能・技術を市民の皆さんに紹介するとともに、ものづくりの楽しさが体験できる職人によるワークショップなどを行っています。

技能者表彰

市では、毎年優れた技能を持つ技能者を表彰しています。今年度、技能功労者を受賞した小田さん、優秀技能者を受賞した内田さんと井上さんも同協議会の加盟組合に所属しています。

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