ページ番号:38872
更新日:2025年2月28日
ここから本文です。
発表日:2025年2月28日
鎌倉市と慶應義塾大学が連携する実証事業の一環により、市内で燃やすごみを収集する車両にAIを用いた機器を設置し、ごみ排出量データの取得を開始しました(※1)。
このAI(※2)は、ごみ収集車のバックカメラで撮影した映像からごみ収集量を袋単位でリアルタイムに計測、数値化するものです。このデータを活用して、ごみ収集の最適なルート設定の構築に活用するほか、従来のクリーンステーションごとの収集と戸別収集実施後の地域ごとのごみの排出状況を比較して戸別収集の減量効果等を検証(※3)します。
なお、収集車の中に設置したAI搭載機器内で取得した映像データを解析するもので、映像そのものを活用したり、ネットワークに送信することはないため、プライバシーや肖像権は保護されています。
※1機器の設置や運用にあたっては、鎌倉市燃やすごみ収集運搬業務の委託先である鎌倉廃棄物資源協同組合(光山英虎代表理事)に協力をいただきました。
※2国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT(エヌアイシーティー))より慶應義塾大学SFC研究所と麗澤大学が受託している、高度通信・放送研究開発委託研究「データ利活用等のデジタル化の推進による社会課題・地域課題解決のための実証型研究開発」(研究代表者中澤仁環境情報学部・教授)の研究成果です。
※3慶應義塾大学が代表機関として推進している国立研究開発法人科学技術振興機構(以下JST)「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」による研究「リスペクトでつながる『共生アップサイクル社会』共創拠点」(研究代表者田中浩也環境情報学部・教授)の一部です。
ごみの収集状況を車両ごとに把握することで、ごみ収集車の1台あたりの積載量を向上させ、より効率的な収集ルートの構築につなげます。
また、令和7年4月から一部エリアで先行実施する戸別収集の開始に先んじて従来のクリーンステーション収集のデータ取得を開始し、戸別収集のごみの排出状況と比較することで減量効果や車両積載率の変化を把握し、令和7年度中の収集効率化の検証に向けて取り組んでまいります。
さらに将来的には、映像からごみ袋を検知する技術を応用することで、道路損傷個所の検知や徘徊者の発見など多様な社会的課題の解決を図ることができるか検証してまいります。
車両にすでに設置されているバックカメラの映像を車載機器で処理し、ごみ袋の数とその時空間情報のデータだけを送信しており、映像データは送信しません。
鎌倉市の家庭系燃やすごみ収集のデータのみを実証実験に活用しており、他の情報は破棄しています。