記者発表資料発表日:2026年09月10日
鎌倉市児童発達支援センターあおぞら園の取組状況について
鎌倉市児童発達支援センターあおぞら園(指定管理者:社会福祉法人県央福祉会)において保育上の不適切な対応や個人情報の誤送付等が確認されたことから、令和8年6月23日付で指定管理者に対し、過去の指定管理期間における管理業務の総点検を指示しました。
この度、指定管理者から総点検結果と総合的な再発防止策が提出され、その内容を踏まえ、令和8年9月4日付で指定管理者に対し業務改善指示を行ったため、その内容について報告いたします。
関係者の皆様には、ご心配、ご迷惑をおかけしたことを改めて深くお詫び申し上げます。
経過
- 令和7年4月、保護者から「児童が先生に叩かれている」という申出を受け、指定管理者が検証委員会を設置して調査を実施した結果、令和7年12月に保育上の不適切な対応が認定されました。令和8年2月、発達支援室が障害者虐待防止センターへ通報し、障害福祉課が調査を実施した結果、虐待の事実は認められなかったものの、職員間の不適切な対応等を確認しました。
- 令和8年6月、個人情報の誤送付事案が発生し、また、令和7年3月にも同様の事案が判明したため、令和8年6月23日付で指定管理者に対し、令和3年度以降の指定管理期間における管理業務の総点検と総合的な再発防止策の報告を指示しました。
指定管理者による改善内容
令和8年7月31日付で、指定管理者から総点検結果と再発防止策が提出されました。総点検により、5年間の指定管理期間を通じて、13件の個人情報管理上の問題があったことが確認され、次のとおり、問題の背景要因を踏まえた施設運営に係る総合的な再発防止策が報告されました。
問題の背景要因
法人本部における要因
- 個々の職員の資質や能力に応じた組織的な人材育成の不足
- 組織における個人情報保護意識の欠如、報告体制等の機能不全
あおぞら園における要因
- 慢性的な人材不足と形骸的業務による職員の精神的・時間的余裕の欠如
- 職員間の健全な意思疎通環境の不足
総合的な再発防止策
職員体制の充実と人材育成・指導の強化
- 法人内異動と新規採用により、あおぞら園職員体制を充実
- スタッフ会議(月1回以上)を新設し、現場課題の早期発見と改善を推進
- 複数名の管理職体制により、相談・報告できる環境を整備
- 外部専門家による個別コンサルテーションで支援方法を教育
- 職員一人ひとりのキャリアに応じた支援力の向上
職場環境の改善
- 形骸的業務の廃止と業務効率化・平準化により、職員の心身の余裕を創出
- 休憩時間の見える化と休憩室の環境整備
- 記録システム一本化等による効率化によりヒューマンエラーを削減
個人情報保護体制の強化
- 個人情報保護規程の改定と年6か月ごとのセキュリティ研修を実施
- 入職時および年1回以上の漏えい防止研修を実施
- 郵送物へのダブルチェック体制の導入
組織対応の徹底
- 管理職複数名体制による現場管理の継続
- ヒヤリハット情報の共有とリスク管理意識の統一
本市による業務改善指示と今後の取り組み
過去の指定管理期間における不適切な対応は、指定管理者が、その要因をあおぞら園スタッフのみに求めるのではなく、法人のガバナンスの問題として重く受け止め、法人全体として再発防止に真摯に取り組む必要があるものです。
このため、令和8年9月4日付で指定管理者に対し、法人全体の組織風土の抜本的な改革をはじめ、職員の体制確保・育成と業務内容の見直し、相談体制の整備、個人情報保護の徹底等の再発防止に取り組むよう、業務改善指示を行いました。
安心してお子さんを預けることのできる療育環境を確保するため、本市としても以下の取り組みを推進します。
- 本市は、専門職によるあおぞら園のモニタリングを定期的(月2回以上)に実施し、児童の心理的負荷の経過観察と不適切対応の防止を行っています。令和8年4月から8月のモニタリング結果では、保育上の不適切な対応による在園児童への影響は見られず、また、職員間のコミュニケーションが改善されたことを確認しました。
- 今後、本市は指定管理者に対し、改善策の着実な実施を厳正に求めるとともに、定期的な訪問を継続して、改善状況の確認、再発防止に向けた情報共有及び必要な指示を行っていきます。
- 卒園児童についても、発達支援室専門職が就学先の小学校を訪問し学校生活の様子を見守るとともに、必要に応じて関係機関と連携し、事後フォローを継続していきます。
一連の状況を重く受け止め、あおぞら園に通う児童・保護者の皆様との信頼関係を基に、児童・保護者の方々が安心して安全に利用できる環境を確保するため、市と指定管理者が緊密に連携し、より良い療育環境づくりに向けた改善に取り組んでまいります。