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更新日:2022年11月1日
発表日:2017年1月30日
このたび、今泉台町内会(NPO法人タウンサポート鎌倉今泉台)、東京大学高齢社会総合研究機構、三井住友フィナンシャルグループ等、及び鎌倉市が連携し、日本で初めての本格的な取組となる「鎌倉リビング・ラボ」をスタートしましたので、お知らせします。
この取組は、主にヨーロッパ圏で広まってきたリビング・ラボが、アジア圏との連携を図るに当たり、長寿社会のまちづくりに取り組んできた鎌倉市今泉台がその窓口としての役割を果たそうとするものです。
(写真右から、NPO法人タウンサポート鎌倉今泉台丸尾理事長、今泉台町内田島会長、鎌倉市松尾市長、東京大学秋山特任教授、三井住友銀行法人戦略部松本部長 )
リビング・ラボ(Living Lab)とは、まちの主役である住民が主体となって、暮らしを豊かにするためのサービスやものをうみだしたり、より良いものにしていく活動です。世界では、欧州を中心に約400カ所のリビング・ラボが活動しており、近年日本でも注目されつつある地域・社会活動です。
従来から企業で行われてきた単なる商品テストとは一線を画すものであり、例えば、具体的な商品やサービスの開発が行われる前の段階で、住民が必要としているものをゼロベースで検討し、市民、大学、企業、行政など様々な人たちがアイディアを持ち寄り、サービスのプロトタイプを実際に使ってみながらディスカッションを繰り返すなど、試行錯誤しながらアイディアを具体的なサービスに育て上げ、新たな価値を創造するものです。
まちづくりの視点から見れば、リビング・ラボの活動を通し、これまでは地域の活動に参加していなかった方にも参加のきっかけが生まれ、まちに多世代の交流や活気が生れることが期待されます。
今泉台町内会を中心として、商品の試作品や新商品を実際に使ってもらい、その様子を観察したり感想を話して頂くテストや、テーマに応じた生活のアイディアや悩み、開発中のサービス・製品に関するご意見などを自由に話すグループインタビュー、アンケートなどを実施します。
平成28年11月には、テストケースとして、ヨーロッパの薬剤メーカーからの依頼を受けた薬剤パッケージの商品テストを実施しました。対象となる商品等の調整は東京大学が、また、今泉台での運営サポートは主としてNPO法人タウンサポート鎌倉今泉台が担い、鎌倉市もこれに協力します。
なお、当面の活動資金は東京大学がJST(国立研究開発法人科学技術振興機構)を通じて獲得した資金(戦略的国際共同研究プログラム国際産学連携「日本-スウェーデン共同研究」及び「戦略的創造研究推進事業における平成28年度研究開発成果実装支援プログラムの新規実装プロジェクト」)を活用して実施します。
「鎌倉リビング・ラボ」は、様々な主体が連携した本格的なリビング・ラボとしては国内でも極めて先進的な取組であり、ヨーロッパのリビング・ラボと連携した国際的な取組となります。
鎌倉市としては、地域の様々な方がこの活動に参加すること、また将来的には、テスト等に参加することによって得られる対価が、「鎌倉リビング・ラボ」の舞台となる今泉台における地域活動の資金循環に寄与する活動となることにより、地域コミュニティの活性化等につながると考えています。
また、鎌倉市の中でも特に高齢化の進む住宅団地である今泉台でのリビング・ラボを通して、高齢者の使いやすい商品やサービスの開発、ひいては長寿時代にふさわしい新たな働き方、生き方、社会の在り方の提案につながることが期待されます。
平成29年3月末までの間に、2~3程度の商品テスト等を実施する予定ですので、ぜひご注目ください。
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