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更新日:2025年2月17日
発表日:2025年2月3日
本日は、お忙しいところお集まりいただきまして、ありがとうございます。
1件目の「「新しい市役所」のイメージを共有するイベントの開催」についてです。
新庁舎の基本設計等業務について、令和6年(2024年)12月23日に株式会社日建設計と委託契約を締結しました。
今後、「新しい市役所」に関する理解を深めていただくことを目的とした市民ワークショップなどの市民参加の機会を設けながら、基本設計業務を進めていきますが、この度、その第一弾として日建設計が提案する「新しい市役所」のイメージを共有するためのイベントを開催します。
開催日は、2月24日月曜日で、鎌倉商工会議所にて午前10時から午後1時までの開催を予定しています。
当日は、日建設計による提案内容の解説のほか、パネル展示やVR体験などを予定しています。
次に、2点目の「令和7年度職員採用試験から早期チャレンジ枠等を設けます」についてです。
少子化による生産年齢人口の減少、民間企業の採用活動の早期化や活発な採用活動を受け、鎌倉市においても受験者数の減少傾向が見られております。
これまでも採用試験の見直しを随時行ってきましたが、令和7年度採用試験から新たに「早期チャレンジ枠」を設けます。
「早期チャレンジ枠」の特徴は、従来、5月に募集を行ってきた新卒の試験日程を前倒しし、5月末には試験結果の発表をするというものです。
また、試験内容についても、筆記試験を廃止し、録画面接及び書類選考のみとするなど、受験生にとって利便性が高く、受験しやすい形態とします。
さらに、3次試験では、プレゼンテーションで志望動機などをPRする場を設け、コミュニケーション能力を見るなど、より人物重視の試験にシフトします。
また、転職者向け一部先行枠試験も実施します。
近年、転職市場が活発であることを受け、民間企業等でキャリアを積んで来られた方が受験できる機会を早めに設け、多様な人財の確保につなげるため、一部職種において、先行枠の試験を実施します。
この試験についても3月中に受付を開始し、10月の採用に向けて7月末には最終合否を発表するスケジュールとしています。
例年の試験日程及び試験内容での募集も継続して行います。こちらについては、今後、改めてスケジュールを公表してまいりますのでよろしくお願いします。
続いて、3点目の「市議会2月定例会提案議案」についてです。
市議会2月定例会が、2月12日に開会されることになりましたので、提案予定の令和6年度分の議案及び、令7年度分の議案について、お知らせします。
資料は「総括資料(PDF:240KB)」を御覧ください。まず、令和6年度分として、今回提出を予定している議案は、条例8件、補正予算9件、その他9件、人事1件報告1件です。
次に、令和7年度分として提出を予定している議案は、条例8件新年度予算7件です。
この中で、令和7年度予算(案)の大要を申し上げます。「資料1(PDF:239KB)」を御覧ください。一般会計は、809億7,390万円で前年度当初予算と比較して、65億1,890万円、8.8%の増加となっています。
一方、一般会計と特別会計を合わせた予算総額は、1,348億1,117万8千円で前年度当初予算と比較して、74億4,620万1千円の増加となっています。
予算総額が増額する主な理由としては、一般廃棄物焼却処理等業務をはじめとした物件費の増、児童手当などの扶助費の増や、職員給与費などの人件費の増額が挙げられます。
続いて、令和7年度予算(案)の編成に向けた想いと、予算(案)のポイントについて、説明します。
昨年は、夏に開催されたパリ2024オリンピック・パラリンピック競技大会において、鎌倉ゆかりの選手も活躍され、日本、そして世界に明るい話題を提供頂きました。
一方で、元日からの能登半島地震発生や夏の酷暑、そして豪雨災害など、自然の脅威を痛感する年でした。
こうした中で迎えた令和7年は阪神・淡路大震災から30年を迎えました。
阪神・淡路大震災での大きな被害を踏まえて、我々はその教訓を活かしてきましたが、その後に発生した東日本大震災や、能登半島地震などでも、大きな被害を受けています。
いつ、そしてどのように発生するか分からない災害に備えるため、改めて、災害に強いまちづくりを、皆様と共に進めていかなければならないと感じています。
また、令和7年は、戦後80周年という節目の年でもあります。
戦争の悲惨さ、平和の尊さ、命の大切さを改めて再確認し、未来に継承していくことは、全国に先がけて平和都市宣言を行った鎌倉市の責務であると考えています。
そこで本市は今年、「東アジア文化都市」として、鎌倉の魅力や価値を世界に向けて発信するとともに、世界恒久平和への願いも発信します。
先人が築いてきたものを次の世代に引き継ぎ、かつ、次の世代に向けて強靭なまちをつくることが重要であるという考えのもと、これまでもこの鎌倉のまちを未来に継承していくことを目指して様々な取組を進めてきましたが、令和7年度は、私自身、市長4期目の任期の最終年度であり、鎌倉のまちが次の世代、そして、未来へと確実につながっていくよう、しっかりと基盤を整えていく一年にしたいと考えています。
そこで、こうした想いのもと、令和7年度予算(案)は、「次のステップへ~ミライへの架け橋予算~」と名付けて、まちづくり、こども・教育、安全・安心の分野を中心に、全力で市政を推進してまいります。
それでは、ここで、令和7年度予算(案)に基づいて取り組む主な内容について説明します。
まず、まちづくりとして、鎌倉、大船、そして深沢の3つの拠点を中心に、それぞれの個性を生かした、まちづくり、市街地整備を進め、市域全体の魅力を高めるとともに、持続可能なまちを目指します。
深沢地域では、本市の第3の拠点としての整備に向け、必要な埋蔵文化財調査を行うとともに、深沢小学校西側道路の改良に向けた設計を進めます。
大規模災害の発災時に災害対応の拠点となる市役所新庁舎の、基本設計を完了させ、庁舎移転後の現在地利活用に向けた、理解を更に深める取組を進めます。
また、鎌倉駅周辺では、御成小学校旧講堂について、学校施設としても活用できる改修工事を行い、駅周辺の歴史的・文化的価値を保存します。
大船駅周辺では、東口ペデストリアンデッキの修繕を行い、駅周辺での安全で快適な環境を創出します。
そして、持続可能な行政サービスの提供に向け、公共施設再編計画の見直しに着手します。
続いて、こども・教育に関する取組として、学習者中心の学びを支える学習空間づくりに着手するとともに、障害の有無に関わらず、すべての子どもがともに学び、ともに育つことができるよう、インクルーシブ教育を充実させます。
地域の力を借りて学校部活動を持続可能なものにするため、部活動の地域連携を進めます。
不登校の子どもたちのための新たな学びの場である由比ガ浜中学校を開校し、教育課程に新教科ULTLAを位置付けます。
安全・安心にも関わる取組として、学校整備計画に基づき、第一小学校の改築工事に向けた基本構想の策定に着手します。
民間保育所の建替え及び増築に対して補助することで、施設の老朽化対策を行い、かつ、待機児童の解消につなげます。
保護者の負担軽減に向け、民間保育所等の園児がお昼寝する際に用いる布団の購入に対して補助をするとともに、公立保育所においても同様の布団を購入します。
次に、安全・安心に関する取組として、まず、市民が安心して自分らしく生活できるよう、引き続き、複数の分野にまたがる複合的な課題を抱える市民やそのケアラーに対する支援を行います。
また、障害のある方が安心して外出できるよう、市内の移動支援事業者へ就労したガイドヘルパー養成研修受講者に対し、受講料を補助します。
市庁舎窓口において、誰もが円滑にコミュニケーションが取れるよう、字幕表示システムを本格的に導入します。
防災に関しては、津波浸水想定区域内における避難対策に、全庁的に取り組むとともに、福祉専門職等の協力を得て、避難行動要支援者の個別避難計画を作成します。
災害時における避難所の質を向上するため、生理用品や口腔ケア用品といった備蓄品を整備するとともに、災害時に必要な飲料水を確保するため、仮設受水槽を購入します。
防犯に関しては、鎌倉駅西口付近及び北鎌倉駅西口付近に防犯カメラを設置します。
次に、東アジア文化都市に関する取組です。
先ほども申し上げた通り、本市は今年、東アジア文化都市として様々な取組を進めます。
鎌倉は、歴史的にも、東アジアの様々な都市と深い結びつきを有します。
鎌倉時代には、中国の南宋や韓国の高麗から多くの文化的・知的な財産が日本に伝わり、その後の文化と学問の発展に大きく寄与しました。
特筆すべきは、禅僧が渡ってきたことで、『禅文化』が鎌倉で花開いたことです。それらが基盤となって、鎌倉彫に代表される伝統工芸、茶道や香道など、人々の生活に根差した文化が先人から受け継がれ、この地で様々な行事として体現されています。
こうした東アジアの国々とともに発展してきた鎌倉のまちの成り立ちや、今に引き継ぐ多様な生活文化を再認識し、更に磨きをかけることで、豊かな文化や共生の精神を次代に伝え、東アジアから世界の恒久平和への祈りを発信する機会として、この取組を進めます。
具体的には、市と関係団体によって組織した「東アジア文化都市2025鎌倉市実行委員会」が主催する鎌倉の伝統芸能、生活文化等を発信するイベント等の開催や、中国・韓国の開催都市との相互交流事業を実施します。
市民等が各国の文化・芸術に触れる機会を広く設けるため、民間団体が主催する日本・中国・韓国の文化・芸術に関する事業を募集し、実施費用を助成します。
鎌倉国宝館・鎌倉歴史文化交流館などで、東アジア文化都市にちなんだ特別展等を実施します。
最後に、その他市政課題への対応としてごみ処理広域化に移行するとともに、広域化移行後も、安定的にごみ処理を継続するため、名越クリーンセンターをごみ中継施設として整備するための工事を進めます。
クリーンステーションの維持管理等に係る負担の軽減に向け、先行エリアでの燃やすごみ戸別収集を開始します。
オーバーツーリズム対策として、鎌倉観光公式ガイドについて、スマートフォンでより快適に閲覧ができ、かつ多言語でリアルタイムの情報が発信できるよう、リニューアルを行います。
インフラ整備として、市内の道路修繕を着実に進めるとともに、鎌倉地域の漁業支援施設の整備に向けた防波堤工事に着手します。
以上、令和7年度に予定している主な取組を説明させていただきました。
また、埼玉における陥没事故につきまして本市の取り組みをお知らせします。鎌倉市における道路下の空洞調査につきましては緊急輸送道路や避難所に至る道路について、平成29年度から調査を実施しておりまして、危険度の高い空洞につきましては追跡調査を行って、空洞が小さいうちに早めに埋めることができております。
調査路線につきましては緊急輸送道路など限られた路線のため、今後、調査対象路線を増やしていかなければいけないと考えているところです。
下水に関しては、緊急輸送道路下などに埋設されている下水管などについて平成30年度から点検調査を行いました。また、民間開発団地など老朽化が進んでいると考えられる箇所の調査を順次行っています。それ以外の幹線については今後順次行っていく予定です。
因みに雨水幹線については点検調査を完了しているところです。今後の道路の路面下の空洞調査については下水道の調査と連携し、その調査範囲を検討していきたいと考えています。
その他、主な議案の概要については比留間副市長から説明します。
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