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更新日:2022年10月3日

広報かまくら令和2年度10月15日号2面

多様化する障害福祉のカタチ

(くわしくはPDF版をご覧いただくかお問い合わせください)

データで見る障害者の今―25人に1人が何らかの障害を抱えています

本市で障害者手帳の交付を受けている人は、合計7,423人です。複数の障害を持っている人もいるため一概には言えませんが、およそ25人に1人が何らかの障害を持っていることになります。「生活のしづらさ」などの悩みを抱えている人が皆さんの身近にもいるかもしれません。

また、市内に住む障害者の就労は少しずつ増えていますが、希望の職に就けない、就業先が見つからない人もまだ多くいます。

障害の種類

  • 身体障害…4,869人
  • 知的障害…1,060人
  • 精神障害…1,494人

合計…7,423人(令和2年4月1日現在)

障害者二千人雇用センター

障害者の「働きたい」と 企業の「雇用したい」をサポート

障害者二千人雇用センター( 外部サイトへリンク )

福祉センター1階(御成町20-21)

電話:53-9203 FAX:153-9204

障害のある人の社会参加・自立に向け、障害者雇用・職場定着を推進しています。市内在住であれば、障害種別や障害手帳の有無にかかわらず利用できます。障害者雇用を検討している企業の支援も行っています。ぜひご活用ください。

同センター所長 田原 充さんに、市内の障害者雇用の現状を伺いました。

当センターの利用を経て就労につながる件数は増えていますが、「障害者雇用促進法」に基づく法定雇用率が適用されていない企業では、まだ伸び率が低いと感じています。

障害者の特性はさまざまで、職場での「合理的配慮」()によって能力を発揮し、戦力として活躍している人がたくさんいます。企業の皆さんには、「障害者を雇用する」という視点にとらわれ過ぎず、ぜひ体験や実習などを通じてご検討いただきたいと思います。

)障害のある人から「社会の中にあるバリア」を取り除くために何らかの配慮を求められたときに、負担が重過ぎない範囲で対応すること

市独自支援

農福・水福連携をバックアップ!
就労が不安なら…農業を通して就労体験をしてみませんか!

障害福祉課…内線2694

障害者等農業就労体験セミナー

いろいろな人とやり取りをしながら、農具の使い方や作物を育てる楽しさなどを学んでいきます(1回から参加可・現地集合・申込制)。

  • 対象…市内在住で、障害がある、または就労・自立に不安があり、現在就労していない人
  • とき…10月21日、11月11日、12月9日、1月13日、2月10日、3月10日の水曜日(9時00分~16時00分)
  • 場所…農スクール(藤沢市葛原1100-9)
第一次産業連携促進補助金

市内の福祉事業所に対し、農業や水産業に取り組む際の費用(例:くわ、網、かごなどの購入費)を補助します。

  • 対象…福祉サービス(生活介護・就労移行支援・就労継続支援・地域活動支援センター)を運営している市内事業所
  • 補助額…対象経費の2/3以内(最大50万円)

事業所の皆さんへ~就労支援事業所を開設しませんか

障害者就労支援事業所開設補助金

市内に障害者の就労を支援する事業所を開設しませんか。

  • 対象…市内に障害者就労移行支援事業所・就労継続支援事業所を開設する法人
  • 補助額…開設費用の2/3以内(最大100万円)

(注)特例子会社設立向けに県の補助金もあります

ご活用ください!

その他にも、一般就労へ移行した障害者に対して給付する「障害者就労移行支援金」や、障害者を雇用する事業主に対して給付する「障害者雇用奨励金」など、市独自の支援制度があります。また、市内で働きたい障害者のための就職面接会に参加する事業所を募集します。詳細が決まり次第、本紙などでお知らせします。

NPO法人鎌倉はっぴーくらぶ わんびぃさん

山崎にある福祉事業所。主に生活介護が必要な身体・知的障害者が利用し、働くことで収入を得て、それを使う喜びを体験しています。

水福連携でブランド豚誕生

皆さん、「鎌倉海藻ポーク」をご存じですか。これまで、市内の海岸に大量に流れ着き、廃棄されていた海藻をえさに加工して、これを与えて育てたブランド豚のことです。生みの親は、市内に住む料理家・矢野ふき子さん。海藻を集めているのは福祉事業所「わんびぃさん」の皆さんです。

鎌倉漁業協同組合の協力を得て、海藻の回収・加工を障害者に担ってもらおうと考案した矢野さん。「障害者の活躍があって、このブランド豚は生まれました。経済成長や効率といった価値観や枠組みを超え、みんなが力を発揮できる社会を願ったその先に、鎌倉の新しい食文化を作り出せたらうれしいです」

農福・水福連携は、室内で過ごしがちな障害者にとって、運動と仕事の両方が行えることもメリットの一つ。また、「みんなに希望を聞いて作業分担しているのですが、それがやりがいにつながっているんです。〝おいしいお肉になる〟と分かりやすいのもいいですね」と、わんびぃさん施設長の小野垣 理さん。海から戻ったら、海藻を洗って干す人、海藻を砕く人、みんな楽しそうに取り組んでいるのが印象的です。また、回収した海藻は豚のえさになるだけでなく、胞子を持つ海藻を海に戻すことで環境保全にも一役買っています。

「干す場所がないのが一番の悩み(笑)。でも軒先の海藻を見て、地域の人たちが声を掛けてくれるようになりました。漁師さんとの楽しげなやり取りを見ていても、みんながいかにコミュニケーションを取りたいと思っているのかが分かります」

つながって作り上げていく

福祉の取り組みが多様化する一方で、障害者がやりがいを持って働く場はまだ限られています。「障害者が何を得意とするのか、どうしたら作業に参加できるのか、雇用する側ではどんな支援ができるのか、まずはお互いが〝つながって〟みて、〝作り上げていく〟でいいと思います」と小野垣さん。

本市では、誰もが自分らしく安心して暮らせる共生社会を目指しています。まずは、障害者雇用を取り巻く福祉の今を「知る」ことから始めませんか。

お問い合わせ

所属課室:共生共創部広報課広報担当

鎌倉市御成町18-10 本庁舎2階

電話番号:0467-61-3867

メール:koho@city.kamakura.kanagawa.jp

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