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更新日:2025年1月7日
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(くわしくは広報かまくらPDF版をご覧いただくかお問い合わせください)
市内には、多くの貴重な文化財や作品が収められている文化施設が点在しています。そこでは、鎧(よろい)や仏像の迫力、情緒的な日本画の美しさ、作家直筆原稿が語り掛けてくるものなど、展示物を直(じか)に鑑賞する体験でこそ得られる何かが、皆さんを待っています。
鎌倉で発掘された出土品を中心に、原始・古代~近現代の鎌倉の歴史を紹介しています。鎌倉のジオラマに映像を投影するプロジェクションマッピングやVRによる展示も見どころです。
4月9日(土曜日)~6月11日(土曜日)
鎌倉殿を支えた人々がいかに鎌倉幕府の成立に寄与したかを紹介。和歌や信仰など、武士が持つ「文」の側面にも注目します。
12月まで鎌倉歴史文化交流館・鎌倉国宝館2館同一のテーマで「北条氏展」を開催
鎌倉の社寺に伝わる仏像や文化財を数多く保管・展示しています。彫刻展示場はガラスケースを用いない露出展示で、仏像の生の迫力を味わうことができます。
4月9日(土曜日)~6月12日(日曜日)
鎌倉武士にまつわる画題の浮世絵版画や屏風(びょうぶ)絵と、「武」の象徴である武具から、はるか遠い鎌倉時代を見つめます。
鎌倉ゆかりの文学を、旧華族の別荘だった昭和初期の西洋館で紹介しています。海を望む広大な庭では、春・秋に満開となる200株を超えるバラも楽しめます。
4月16日(土曜日)~7月3日(日曜日)。
5月11日(水曜日)・13日(金曜日)・17日(火曜日)・18日(水曜日)。
10時00分~11時30分。各15人。抽選。4月25日まで
日本画家・鏑木清方(かぶらききよかた)の旧居跡に立つ和風建築です。画室は当時の雰囲気をよく伝えており、庭園も併せた静寂な空間で作品の鑑賞ができます。随時、日本画の講座なども開催しています。
4月14日(木曜日)~5月18日(水曜日)。
物語の女性たちを詩情豊かに描いた作品の数々を紹介します。
4月19日(火曜日)~23日(土曜日)。14時00分~14時30分。
ヨーロッパの名作映画の紹介をはじめ、日本における映画の発展に貢献した川喜多長政・かしこ夫妻の旧宅跡に立つ記念館です。名作や話題作などの映画上映も行っています。
6月12日(日曜日)まで。
5月3日(火曜日・祝日)~5日(木曜日・祝日)。
5月11日(水曜日)・14日(土曜日)。10時00分~12時30分。
各先着10人。4月9日から
同館でチケット販売中
映画鑑賞料金…一般1,200円(ボストン市庁舎=1,500円)、小・中学生は半額
〈ご注意〉映画鑑賞料金は、いずれも市民無料対象外です
4月9日から同館でチケット販売
映画鑑賞料金…一般1,000円、小・中学生は半額
〈ご注意〉映画鑑賞料金は、いずれも市民無料対象外です
作家・吉屋信子の書斎などが見られます。要予約(10時00分~15時45分で時間割り当て)。
4月29日~5月5日、6月1日~3日、5・6月の(土曜日)(日曜日)
鎌倉生涯学習センター 電話25-2030
公開日以外は、生涯学習施設として使用できます(月曜休館)
「Society5.0」の時代をしなやかに泳ぐ子どもたちを育む
鎌倉市教育委員会
昨年7月から始まったこのコラムでは、市教育委員会や市立小・中学校が実施している様々な取り組みや込められた思いを紹介してきました。これらの取り組みには共通するポイントがあります。それは「子どもたちの視点に立つ」ということです。これには2つの意味があり、私は着任以来、判断の際には必ず心に問い掛けています。
1つ目は「子どもたちの現在の視点に立つ」ということです。これは、子どもたちの現在の心情や特性に寄り添って、子どもたちの成長や行動変容を促す最適な方略を選択することを意味します。
この視点に立った取り組みとしては、GIGAスクール構想に基づき1人1台配布したタブレット端末やAIドリルなどのデジタル教材を活用した個別最適な学びの実践、また、子どもたち一人一人が自分のユニークな特性と自分らしい学び方に気づき、自立していくのを支援する「かまくらULTLAプログラム」などが挙げられます。
2つ目は「子どもたちの未来の視点に立つ」ということです。これは、子どもたちが将来飛び込んでいく社会を予測し、そこで求められる力を逆算して現在の教育を組み立てることを意味します。
未来の社会で大人になる子どもたちに必要な力を育む教育活動を、外部機関とのコラボレーションによって実現するために立ち上げた「鎌倉スクールコラボファンド」、テクノロジーを活用して思いやアイデアを形にする力を育むプログラミング学習がこれに当たります。
時代の変化を前向きに捉え、Society5.0と呼ばれる社会をペンギンのようにしなやかに泳ぐ子どもたちを育むため、子どもと同じ目線に立ち、新年度も様々な取り組みに挑んでまいります。
【教育長・岩岡寛人】
鎌倉市教育委員会noteでは、教育や図書館、文化財などのトピックスを発信中( 外部サイトへリンク )
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、北条一族が大活躍していますね。今回は主人公・北条義時の家族を紹介します。
義時の父は、北条氏を率いる時政。伊豆の在庁官人(国衙(こくが)の行政実務を担当する役人)を務めています。母は伊東祐親(すけちか)の娘と考えられています。
兄の宗時・姉の政子・妹の阿波局(あわのつぼね)は、義時と同じ母を持つと考えられます。宗時の生年は未詳ですが、父親の時政が二〇歳の時に政子、二六歳で義時が誕生していることから、政子との年齢差は少なく、義時とは一〇も離れていないでしょう。宗時は北条氏の家督を継ぐ嫡男として遇されていたと考えられますが、石橋山の戦いで戦死してしまいます。
政子は、義時の六歳年長で、源頼朝との間に二男二女を儲(もう)けますが、子どもにも夫にも先立たれます。頼朝亡き後の鎌倉幕府を義時と共に運営し、源氏将軍が途絶えると尼将軍として采配を振るいました。義時死去の翌年、義時の墓所の造営や甥・泰時の執権(しっけん)就任を見届けて亡くなっています。
阿波局は生年未詳です。頼朝の弟・阿野全成(あのぜんじょう)に嫁して甥・実朝の乳母(めのと)となっています。後に二代鎌倉殿頼家から夫が謀反の疑いをかけられた際、彼女の身にも危険が及びましたが、政子の庇(ひ)護により事なきを得ました。政子や義時との関係は良好でしたが、夫は頼家の命を受けた八田知家(はったともいえ)に殺され、養君(やしないぎみ)の実朝も暗殺されました。一二二七年に亡くなり、甥の泰時が喪に服しています。
弟の時房は、義時の一二歳年下で、母は足立遠元(とおもと)の娘と考えられます。頼家の蹴鞠 (けまり)の相手を務めるなど、京文化に通じていました。承久の乱の際には、泰時とともに東海道の大将として参戦。戦後処理にあたり、六波羅探題(ろくはらたんだい)となりました。その後、鎌倉に戻り、父・義時に代わって執権となった泰時を連署として支え、幕府内に重きを成しました。
さらに、継母の牧の方がいます。牧の方は貴族の出身で、頼朝の助命を平清盛に嘆願した池禅尼(いけのぜんに)の姪にあたります。時政との間に、政範(まさのり)・平賀朝雅(ともまさ)の妻・坊門忠清(ぼうもんただきよ)の妻ら多くの子女を儲けました。武士だけでなく、京都の貴族に嫁した女性もおり、彼女たちの中には、義時や政子の亡くなる前後に、見舞いのため鎌倉に下向した者もいます。異母兄妹ではありますが、時政と牧の方が失脚し鎌倉を追われた後も、関係は途切れていなかったのでしょう。
今回紹介した人物全員が登場するかは分かりませんが、義時の家族にも注目しながら、ドラマを楽しんでください。
【鎌倉歴史文化交流館学芸員・山本みなみ】