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更新日:2022年12月26日

広報かまくら令和4年度1月号2-3面

鎌倉FiKA2022ー自分に出会う6日間ー

地域共生課 電話:61-3436

鎌倉版フォルケホイスコーレ事業「鎌倉FiKA(フィーカ)2022」をご紹介します。

[9月期コース]と[12月期コース]の2コースがあり、和やかな雰囲気の中で海岸で輪になって対話をしたり、室内で自分自身を自由に表現するなど、ありのままの自分自身を確かめていきます。

プログラム

参加対象…義務教育を終了した15歳以上の市民

対話や身体を使った表現を織り交ぜた、自分自身を見つめる6日間のプログラムです。

  • 1日目…対話
  • 2日目…表現
  • 3日目…表現
  • 4日目…対話
  • 5日目…表現
  • 6日目…対話

対話のプログラム

「聞きたい/話したい」

参加者一人ひとりの言葉と気持ちを、皆で分かち合います。

お互いの違いを尊重し、相手を受け入れることを通じて、自分を温かく受け止めるきっかけを広げます。

表現のプログラム

「伝えたい/わかりたい」

ジェスチャーゲームや連想ゲームなど、「相手に何かを伝える」をテーマにレクリエーションを行います。「今この瞬間」に集中して自由に自分を表現し、相手のありのままを魅力的に感じられる時間を作ります。

今年度の参加者の声

9月期コースに参加した人たちの声を聞きました。

Hさん(40代)会社員

自分を受け入れる大切さは理解していたつもりでしたが、人を受け入れることで自分を受け入れられるんだ、と気付き、みんな素敵だなと思いました。

自分にとっての鎌倉FiKAは、これから立ち戻れる場所になりました。

Mさん(30代)主婦

息子の発達がゆっくりで集団生活になじめるか不安でしたが、今は彼に「そのままでいい、心からやりたいこと、楽しいことを存分にやったらいい」と思うようになりました。これまでの人生や自分自身を見つめ直し、肯定・受容する時間を通して、息子へのまなざしも自然と変化したように感じます。

Nさん(20代)大学生

本場北欧への留学をコロナで断念していたところ、この事業を知り、参加しました。対話ができ、居場所になり、いろいろ人がつながれる場を将来、私も作りたいと改めて思いました。年齢や職業、何もかもバラバラで共通点もない地域の人たちのことを、こんなに「みんな大好き!」って思えるなんて驚いています。

Kさん(50代)自営業

1日目の対話のプログラムで、自分が分からなくて参加したんです、という話をしました。でも、途中から、分からなくていいのかなという気持ちになりました。

昨年度の参加者の声

FiKAを終えて、地域とのつながりを日常でどのように感じているかを聞きました。

Nさん(10代)学生

参加前と比べて、地域の人脈に変化はそれほどありませんが、FiKAのような地域イベントへの興味は以前よりも増しました。

Yさん(30代)フリーランス

FiKAの仲間と味噌(みそ)作りFiKAをしました

誰かに味噌作りを伝えるのは初めてでしたが、みんなで作るのが楽しかったです。自分が知っている知識とかスキルとか、「これ、いいよー!」って思ってることを伝えて、誰かに楽しんでもらえたり、喜んでもらえるのって、素直にうれしいなと改めて思いました。

Hさん(20代)アルバイト

地域のラジオ体操に出た楽しさを共有したことをきっかけに、まちの仲間とラジオ体操を始めました

まちのイベントに気軽に参加するようになり、参加する中で新しいつながりが増え、自分自身もイベントの開催に携わるなど、視野と行動の幅がゆるやかに広がっていると感じます。

Yさん(30代)会社員

地域のラジオ体操に出た楽しさを共有したことをきっかけに、まちの仲間とラジオ体操を始めました

対話をするには“安心安全の場”があるだけでいいし、自分の気づきをシェアするだけでもいい!とFiKAで学びました。また、何かに挑戦してみるハードルも少し下がりました。FiKA仲間とネットラジオを始めたりと、つながりがつながりを呼び多くの経験をさせてもらえたと思います。

講師

講師(表現のプログラム担当)古谷正晶(まさあき)さん

表現のプログラムでは、普段まとっている大人としての鎧(よろい)を脱ぎ、「素(す)」でつながることを目指しました。大切にしているのは「笑い」です。思わず飛び出た表現や、失敗したときのリアクションなど、ふと現れるその人らしさを笑い合うことは、相手のありのままを受け入れることであり、転じて自分を受け入れることでもあります。どんどん柔らかくなっていく皆さんの表情が印象的でした。

講師(対話のプログラム担当)土屋敦(あつし)さん

他者を「理解する」のは難しいことですが、理解できるかどうかに関わらず、それぞれが「ただ受け入れて寄り添う」ことを選択をし、実践してくれました。

参加された皆さんが作り出した優しい雰囲気が、素晴らしかったです。

講師(対話のプログラム担当)井本陽久(はるひさ)さん

このプログラムで、私も多くのことを学びました。1つ目は、お互いを受け入れ合うことで、自分のままで人とつながれるようになること。2つ目は、まずは地域の人たちとつながり合うことで、自然と地域につながっていくこと。3つ目に、地域で共生社会をつくっていくには、「対話」と「自然」がキーポイントになること。

自然豊かな鎌倉は、共生社会をつくっていく大きな可能性に満ち溢(あふ)れていると思います。

連載「共生社会」の実現に向けて No.16

ありのままを認めれば大人たちも自ら最高に輝く

鎌倉版フォルケホイスコーレの研修(鎌倉FiKA2022)には、カリキュラムや評価がありません。それは正解を用意し、答え合わせをするのではなく、自分のやり方で参加できるよう、合理的に配慮したいからです。

講師の井本さんは25年の教員生活を通じて「ありのままを認めれば、子どもたちは自ら最高に輝く」との考えに至り、「大人だって試行錯誤していい。日常に疲れてくたくたでも、ありのままの自分を受け入れてもらい心が回復すれば、自分なりの一歩を踏み出せるでしょう」と語ります。

お互いを認め合い、支え合い、自分なりに社会に参加するという研修プログラムの理念は、共生社会を目指す市の理念と重なります。

ありのままのあなたで大丈夫

一人ひとりが安心して
自分らしく
生きられるようになることは
市が取り組む共生社会の
一歩となります

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