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更新日:2023年5月29日
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かつては「一緒に食べるとおいしいね」を合言葉に、家庭や地域での共食(誰かと一緒に食事をすること)を進めてきましたが、コロナ禍でその状況は一変。長い間、「黙食」や「マスク会食」が新たなルールとなっていました。そのため、家族以外との食事では話をしない、話すときはマスクをするという行動が染みついている人も多いのではないでしょうか。
本来、誰かと一緒に食事をすることは「食欲が湧く」「栄養のバランスが良くなりやすい」など、さまざまな面でメリットがあり、それが心身の健康につながるともいわれています。
食べることは、ただおなかを満たすだけではありません。あらためて食事の大切さを考えてみませんか。
市民健康課 電話:61-3943
新型コロナウイルス感染症は「5類感染症」になりましたが、ウイルスそのものがなくなったわけではありません。リスクとメリットを考慮し、一緒に食べる相手・場所・その日の体調などに応じて、「共食」や「黙食」などをうまく使い分けましょう
さまざまな経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選ぶ力を習得し、健全な食生活ができる人を育てることです。生きる上での基本であり、知育・徳育・体育の基礎になります。
家庭での食事は、次のようなことを心掛けましょう。
なるべく毎食、主食・主菜・副菜をそろえましょう。野菜不足や塩分の取り過ぎは大きな課題です。また、長期的なタンパク質の過剰な摂取や糖質の過剰な制限は、身体に負担をかける場合があります。年に一度、健康診断を受けて、過不足の確認を行いましょう。
脳が働くためにはブドウ糖が必要です。しかし、ブドウ糖は12時間程度しか体内に蓄えることができません。一日を元気に過ごすためには朝食が不可欠です。忙しいときこそ、朝食を大切に!
行事食には家族の幸せや健康を願う意味が込められています。
正月には「おせち料理」、土用の丑の日には「うなぎのかば焼き」など、季節を感じる食事を通して、自然の恵みや四季の変化を楽しみましょう。
地元でとれる食材の種類や、購入できる場所はご存じですか? 直売所や朝市などでは、その時期に一番おいしくて栄養たっぷりな「旬」の農産物・海産物を販売しています。
「賞味期限」と「消費期限」の違いを知りましょう。なお、食べきれない食材がたくさんある場合は、早めにフードバンクへの寄付などの検討を。
ごみ減量対策課 電話:61-3396
家庭で余っている食品の寄付をお願いします。福祉団体などに引き渡し、生活にお困りの人への支援などに活用します。
缶詰類、米類、乾麺(パスタなど)、調味料(食用油など)、飲料(ジュース、コーヒーなど)、贈答品の余りなどで、賞味期限が残り1カ月以上あり、常温保存が可能な未開封のもの。野菜・アルコール類は不可。
6月1日(木曜日)~来年3月29日(金曜日)
平日 9時00分~17時00分
ごみ減量対策課(本庁舎1階)
(注)食品管理の都合上、氏名・住所・電話番号を確認します
学務課 電話:61-3804
市で提供する学校給食では、次のようなことに心掛けています。
国産食材を中心に使用しています。加工品はできるだけ控え、家庭で不足しがちな魚、豆・豆製品、海藻などの食材を積極的に取り入れています。
かつおぶし、煮干し、昆布、鶏がらなどからだしを取り、使用しています。また、カレーやシチューのルウなども手作りしています。
季節の行事食や全国の郷土料理など、古くから伝わる日本の食文化を給食で伝えています。
鎌倉産のワカメ・カマス・サバや野菜(ニンジン・ダイコン・トマトなど)、鎌倉海藻ポークなど、なるべく地場産物を取り入れ、地域の自然や食文化などへの理解を深めるきっかけづくりに。
鎌倉の郷土料理・けんちん汁や姉妹都市(フランス・ニース市、栃木県足利市)にちなんだ給食を実施しました。
けんちん汁(小学校)、サバの甘辛焼き(中学校)、鎌倉産ワカメのみそ汁を食べる子どもたち(第二小学校)
鎌倉産のワカメは、学校給食用に特別に加工したものを漁師さんが届けてくれます。
給食を通じて、生産者と子どもたちをつなぐ、とても良い食育の機会になっています。
漁師さんからの写真やメッセージを子どもたちに届けました
生活福祉課 電話:61-3958
食料パックや生活用品をお渡しします。対象は、市内在住で生活にお困りの人。就労・生活の相談も受け付けます。
6月24日(土曜日)13時00分~15時00分
腰越支所
申し込み不要
食料などの寄付も随時募集
環境保全課 電話:61-3454
本市は、多くの自然が残る環境を保っていることから、野鳥など多くの野生動物が生息しています。野生動物を見つけたときや困ったときなどは、下記を参考に対応してください。
捕獲檻(おり)の貸し出しを行っています。詳細は、同課までご連絡を。
野鳥などにより敷地内にふんをされたり、ごみを荒らされたりするなどの被害が発生しています。原因の一つとなる餌付けは、ご遠慮ください。
海岸や公園などで、手から直接食べ物が持ち去られる被害が多発しています。トビはとても目が良いため、人の後方上空から急降下して食べ物を持ち去ろうとしています。屋外で食事などをするときには、上空のトビから食べ物が見えないように工夫してください。
巣立ち直後のヒナが地面にいることがありますが、一羽に見えても親鳥がそばにいます。人がいると親鳥は警戒して近づけないので、安易に保護はせず、そっとその場を離れましょう。なお、けがをしている場合は、同課までご連絡を。
偉大なる釈迦(しゃか)の死後、彼の説いた尊い教えを未来へつなぐため、仏弟子(ぶつでし)たちは修行の中に身を置いて、衆生(しゅじょう)の教化に努めました。涅槃(ねはん)の際、釈迦から仏法を永劫(えいごう)にわたり護持(ごじ)する使命を課せられたのが、羅漢(らかん)と呼ばれる存在です。
羅漢とは、供養を受けるに値する存在(応供(おうぐ))の意味を持ち、世間の執着から完全に離れて悟りに達した聖人です。彼らは弥勒(みろく)が来臨(らいりん)する56億7千年後まで仏法を護(まも)っているため、私たちと同じ娑婆(しゃば)世界に今もどこかで存在していることになるのです。そして9世紀の中国では、彼らは天台山の石橋(しゃっきょう)という浄(きよ)らかな地で理想的な出家生活を営んでいるという信仰が芽生え、そこは聖地となっていきました。
羅漢たちの生活は、出家者たちの目指すべき姿そのものであり、彼らを描いた作品は厳しい修行を実践する道場でお手本とされました。鎌倉地域に建立された禅宗寺院では、彼らを描いた絵画作品を僧院生活の理想像として特に珍重し、羅漢図を堂内に並べ、羅漢を召喚する儀礼を実践することが大変重要とされてきました。
円覚寺に伝わる本作は、一幅に10人の羅漢を描き、中国・元時代の制作とされる三十三幅、室町時代に補われた十六幅、江戸時代に補われた一幅の全五十幅からなり、鎌倉地域最大の規模を誇ります。神通力を発揮する姿や、喫茶や裁縫をする僧院生活の日常、また儀礼を執り行う姿など、豊かな画幅がそろいます。現在、順次修理を行っており、完了までにはまだ幾年かがかかりますが、現代の私たちもまた、修理という「教えをつなぐ」行いを通して、文化財を未来へつなぐ道を共に歩んでいます。
(重要文化財:50幅中の33幅〈元時代〉各幅約 縦159・5センチ 横90・5センチ)
【鎌倉国宝館】
(注)本作の一部は、7月2日まで鎌倉国宝館の特別展「仏画入門」で公開しています(詳細は9面)
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