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ページ番号:37554
更新日:2024年9月25日
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(くわしくは広報かまくらPDF版(PDF:4,460KB)をご覧いただくかお問い合わせください)
「障害者二千人雇用センター」を通して就労につながった障害者と雇用主、支援員の皆さんにお話を伺いました。
ワークステーションかまくらでは、障害のある人が障害者就業支援員の支援を受けながら、市役所各課から依頼を受けた作業に従事します。作業を通じてさまざまなスキルを身に付け、企業などへの就労を目指しています。
就労前にワークステーションかまくらを見学したとき、支援員さんが丁寧にサポートしながら、皆さんがいきいきと働いている姿を見て、安心して働けそうだなと思いました。
ここに来てまだ5カ月ですが、将来に希望が持てるようになりました。パソコンなどのスキルを磨いて、いずれは事務職にチャレンジしたいです!
写真付きのマニュアルや補助グッズを作って、障害があっても正確に作業できるように工夫しています。皆さん、適性や課題を見つけながら働くことへの自信につなげています。
分からないことや体調変化などを相談しやすい雰囲気作りも大切にしています。それによって、長く働き続けることができます。
料理が好きなので、ここで働くことが決まったときは、うれしかったです。今は釜(そばを茹(ゆ)でる)や切りものなどを担当しています。もっと仕事を覚えられるようにがんばります!
彼はもともと調理の仕事が好きなので、主に厨房(ちゅうぼう)の仕事に従事してもらっています。包丁技術も高いですし、分量を数字で示すなど伝達を工夫することで、難しい工程もきちんとできています。
他のスタッフも彼の言葉に一生懸命耳を傾けたり、分かりやすい説明を心掛けたりするようになりました。これは接客の原点でもあるため、スタッフの成長にもつながると実感しています。
たくろうさんは自身で働いて得たお金で、休日は旅行に出掛けるなど充実しているようです。また、将来的に自立した生活を送ることを目標に、意欲的に働いています。そんなたくろうさんを見守り、サポートしていくことが大切だと思っています。
人と接するのが苦手な私に接客ができるのかな……でも、やってみたら意外にも楽しかった! 「無理しないでね」「応援しているよ」と皆さんに声を掛けていただき2年が経ちます。同じ境遇の方に少しでも勇気を与えられたらうれしいです。
以前、障害のある人たちがお弁当を売りながら、お客さんと楽しそうに一生懸命コミュニケーションを取っているのを見掛け、接客業は障害者雇用に向いているのではと思いました。それがきっかけで、奥村さんとの縁につながりました。
「全員参加型」の社会が当たり前になったらいいですよね。そして、心に余裕を持って周囲がフォローすることも大事ですね。障害の有無に関わらず、いろんな人がいることに気付くことができました。奥村さんが働きながらどんどん自信をつけていく姿を見ることが、何よりの喜びです。
お気軽にお問い合わせください!
市では障害者二千人雇用センターを設置し、障害のある人や、就労に困難を抱える人の社会参加を目指して相談・支援を行っています。また、障害者雇用に関心のある事業者をサポートしています。
2023年に「就労者数2,000人」の目標を達成しました。引き続き、障害のある人・就労に困難を抱える人の「働きたい」を支援するとともに、「働き続ける」ための支援にも注力していきます。
一般就労と福祉的就労は「障害者の就労形態と支援」参照
障害があっても、働きたい人はたくさんいます。一口に障害者といっても、例えば、物理的な配慮があればそれまでの経験が生かせる人、地道な作業が得意な人、専門スキルを持っている人など、さまざまです。
障害のある人の「働きたい」という思いを就労につなげるため、まずは就労先の選択肢を増やしていくことが必要です。ぜひ、事業者の皆さんには法定雇用率(注)に関係なく、障害がある人の雇用をご検討いただきたいです。
もし、自分や身近な人が障害者だったら、障害者になったら──そんなふうに自分事として考えてみてください。障害があっても仕事を通して生きがいを感じられたり、自立した豊かな生活が送れるようになることで、社会全体がもっと良くなっていくと思います。
(注)一定規模以上の民間企業などは、従業員数に応じて、定められた割合以上の障害者を雇用することが法律で義務付けられています
市内在住の知的・精神障害者を雇用する中小企業などに支給します(月2万円など。要件あり)。
いずれも詳細は市ホームページか障害福祉課へ
取材を終えて──
インタビューをする中で、「こんなこと、聞いても大丈夫かな」という迷いのようなものがありました。でも、これこそが自分たちが作っている無意識の壁なのだと気付かされました。また、「今の時代、働くことに対する悩みや困り事は、障害の有無に関わらず身近なこと」という言葉にもハッとさせられました。ともに働く上で大切なのは、まずはコミュニケーションや相手を知ろうとすること。インタビューに応じてくださった皆さん、ありがとうございました。【広報課 武田・鈴木】
市民や事業者が障害者雇用への理解を深め、働きたい障害者が自分らしく働けるように、さまざまな啓発活動を行っています。昭和23年、ヘレン・ケラーが来日したのをきっかけに、同年9月に国が障害者の雇用促進運動を展開したことに由来しています。
障害者が働く場合、一般企業などで働く「一般就労」と、就労支援事業所などで働く「福祉的就労」に就労形態が大きく分けられます。
企業などと雇用契約を結び、定められた労働条件で働く就労形態です。職場で障害を開示するかどうかで、働き方が変わる場合があります。
一般就労が難しい障害者が、個々の状態に必要な支援を受けながら働く就労形態です。一般就労に必要なスキルを身に付けるために訓練を行う「就労移行支援」や、事業所で給料や工賃を得ながら働く「就労継続支援」などがあります。
障害者二千人雇用センターのほか、障害福祉課、ハローワーク藤沢などの支援機関が連携しながら、雇用・支援につなげます。
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