ホーム > 市政情報 > 広報 > 広報かまくら > 広報かまくらバックナンバー > 広報かまくらバックナンバー・令和7年度(2025年度) > 広報かまくら令和7年度8月号(No.1430) > 広報かまくら令和7年度8月号6-7面
ページ番号:39880
更新日:2025年7月28日
ここから本文です。
(くわしくは広報かまくらPDF版(PDF:11,095KB)をご覧いただくかお問い合わせください)
本格的な台風シーズンを前に、最新のハザードマップや避難所・避難経路を確認するなど、浸水害や土砂災害に備えて、防災対策をアップデートしておきましょう。
総合防災課 防災担当
状況把握で減災を
まず、自宅がどのような場所にあるか、避難所・避難経路などを確認し、いざというとき迷わず行動できるようにしましょう。
自宅周辺の災害リスクは、市作成の「防災情報ハンドブック」や「かまくらわが街マップ」で確認を。市ホームページでご覧になれます。
令和5年7月に指定された雨水出水浸水想定区域(注)をもとに「鎌倉市内水ハザードマップ」として公開しています。
浸水の範囲や避難場所を確認して、避難行動に役立ててください。
(注)公共下水道などの排水施設で雨水を排除できなくなった場合に浸水が想定される区域のことです
防災気象情報と避難情報の確認を
気象庁などが発表する警報・注意報などの防災気象情報と、市からの避難情報を照らし合わせて、どの段階になったらどう行動するのかを、前もって考えておきましょう。特に高齢者や障がいのある人などは、早めに避難準備を。
すでに安全な避難ができず、危険な状況。今いる場所よりも安全な場所へ直ちに移動などする
など
危険な区域の外や、少しでも安全な場所に速やかに避難する
台風などで暴風が予想されるときは、暴風が吹き始める前に避難を完了しておく
!注!
市では、市内の状況を見極めて避難情報を発令するため、気象庁などが発表する防災気象情報(警戒レベル3〜5相当)とは必ずしも一致しません!
高齢者等以外の人も必要に応じ、普段の行動を見合わせ始めたり、避難の準備をしたり、自主的に避難する
ハザードマップなどで自宅などの災害リスクと、避難情報の把握手段を再確認する
状況に合わせた避難行動を
避難所に行くことだけが避難ではありません。避難指示の対象区域は、浸水害は対象河川の浸水想定区域、土砂災害は土砂災害警戒区域内です。各家庭の状況に合わせ、複数の避難方法を検討しましょう。
ハザードマップで次の(1)~(3)を確認し、自宅にいても大丈夫か確認しましょう。
(1)家屋流失の恐れがある区域に入っていない
(2)浸水深より居室は高い
(3)水が引くまで我慢でき、水・食料などの備えが十分
(注)土砂災害の危険がある区域では立ち退き避難が原則です
安全な場所にある親戚や知人宅なども避難先の選択肢に入れ、普段から災害時に避難(水平避難)することを相談しておきましょう。
(注)ハザードマップで安全かどうかの確認を。立ち退き避難と水平避難は同じ意味です
自宅などが危険な場合は、避難所への避難(水平避難)をためらわないでください。
夜間など屋外へ出るのが危険な場合は、斜面から離れた部屋や自宅の2階など、より安全な場所へ移動(垂直避難)しましょう。
総合防災課 防災担当
自主防災活動育成費補助金交付要綱に基づき、自主防災組織が行う活動の育成と防災資機材の設置などにかかる費用の補助を行っています。自主防災組織に属する市民が防災士資格を取得する際にかかる経費も、補助対象です。
自主防災組織、自主防災組織が連携した連合組織(防災士経費は対象外)
防災資機材の購入費などの2分の1以内で上限は100万円、防災士資格取得にかかる経費の3分の1以内で上限は2万円。
(注)申請の流れや補助対象経費など、必ず事前に市ホームページで確認を
みどり公園課 がけ地対策担当
がけ崩れ災害を未然に防ぐため、次の工事を行う場合に費用の一部を助成しています。必ず着手前に相談を。
落石防護網工・コンクリート張り工などの工事費の2分の1で、上限は500万円
枝払いなどの工事費の2分の1で、上限は100万円
風致地区や古都保存法の地域などに指定されている土地の場合は、別途許可などが必要です
(注)詳細は市ホームページを
教育センター相談室 電話:61-3807
不登校で悩む児童・生徒や保護者などを対象に、個別の教育相談やひだまりの施設見学ができます。
申し込みは不要です。直接会場へお越しください。
学びみらい課 電話:61-3826
学校生活になじめず、不登校あるいは休みがちになっているなど、学校に通うのがつらいと感じている市内在住の小学4年生〜中学生に向けた、各2日間の探究プログラムです。
海とつながるエネルギーのめぐりから、自分を知ろう。
森のしくみを学びながら、自然と人と世界の広がりを感じよう。
授業風景や部活動など、子どもたちの日常の様子や教育施設などを公開します。
教育指導課 電話:61-3812
時間はおおむね9時00分~15時00分。
詳細は各学校に直接問い合わせを。
「Society5.0」の時代をしなやかに泳ぐ子どもたちを育む
鎌倉市教育委員会
文・高橋洋平【教育長】
由比ガ浜中学校(以下、由比中)は学びの多様化学校(不登校特例校)として4月に開校しました。
開校式では「今までなかなか入れなかった教室で、授業が受けられてうれしい」という声もありました。小学校低学年から登校できなかった生徒が、数年ぶりに学校に通う喜びを感じているようでした。特に鎌倉体育館での体育や、自分の”好き”を学びにする「МY探究」が人気です。
部活も行事も当番も校則も制服も決められていない学校なので、生徒たちとスタッフと呼ばれる先生とで一から創って運営しています。
「自分らしく学び、自分らしく成長できる学校」という由比中のビジョンを実現するため、スタッフも日々試行錯誤しています。私にとっても由比中の生徒たちを通じて、子どもや学習者への自身の考え方を見つめ直す機会になっています。
子どもは大人と比べて経験や知識が少ないので、教えないと学ばないと思われがちですが、そうではないと感じています。どんな子どもも学ぶ力を持っていて、それが環境によって発揮できないだけです。自分や周りが弱みだと思っていることも、工夫次第で強みに変えられるのです。
そして、多様性を前提にした、自己決定を大事にする「学習者中心」のコンセプトは、由比中だけではなく、共生社会の共創を目指す、鎌倉の大人たちにも通じることだと思います。
『鎌倉教育史』によると、明治期にあった尋常由比浜小学校の教室には、黒板やチョークはありましたが、子どもたちは鉛筆もノートも持っていなかったそうです。
先人たちは、このように何もないところから、100年かけて教育環境を整え、工夫を重ね、学びを創ってきたのかと、歴史と文化の重みを感じます。
鎌倉の次の歴史に向けて、誰もが「炭火」のように、学びの火を生涯灯し続けられるまちを目指し、学習者中心の学びを一歩ずつ前進させていく想いが強くなりました。
(注)教育委員会の取り組みを紹介する、「進メ、鎌倉ペンギン」note版は鎌倉市教育委員会noteで検索を!
掲載している各記事についてのお問い合わせは、各担当へご連絡をお願いします。