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ページ番号:40023
更新日:2025年8月26日
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(くわしくは広報かまくらPDF版(PDF:5,145KB)をご覧いただくかお問い合わせください)
鎌倉市教育大綱では、「“炭火”のごとく誰もが学びの火を灯し続け、生涯にわたり心豊かに生きられるまち鎌倉」を掲げ、一人ひとりを尊重し、安心して自ら学べる環境づくりに取り組んでいます
学びみらい課 電話:61-3826
学校までは行けても、教室に入れない・入りづらい子どもたちのためのスペース。これまでは保健室や別室で空き時間の先生が対応することが多く、継続的な支援が求められていました。
現在、市立小・中学校で整備を進めており(注1)、学習支援などを行う「まなびばサポーター」が常駐します。児童支援専任教諭・生徒指導担当教諭(注2)や担任などと連携しながら、子どもたちが安心して過ごしながら心のエネルギーを充電できる「とまりぎ」のような空間を目指しています。
(注1)校内フリースペース整備状況
【整備済み】第一小・七里ガ浜小・小坂小・玉縄小・今泉小、第一中・御成中・深沢中・玉縄中
【今年度】第二小・西鎌倉小・植木小・関谷小、第二中・腰越中・手広中・岩瀬中
【来年度】御成小・稲村ヶ崎小・腰越小・深沢小・富士塚小・山崎小・大船小、大船中
(注2)子どもたちの学習面や行動面での課題に専門的に対応する教諭
学校の中にも、安心できる居場所があるよ
利用人数や顔ぶれは日々変わります。教室に行きたい、でも行けない、言葉にできずにお腹や頭が痛くなってしまう……
そんな思いを受け止めるクッション役や、教室との橋渡し役になっています。ここに来たら安心できる、本音が言える、そう思ってもらえるよう心掛けています。
玉縄小の児童支援専任教諭とまなびばサポーターの皆さん
大船駅徒歩5分、不登校の小・中学生が在籍校に籍を置きながら、平日9時~15時の中で自分のペースに合わせて通う、教育委員会が運営する少人数の教室です。
在籍校や保護者とも相談しながら、自分に合った教材で個別学習に取り組むほか、実験・調理実習・大船体育館での軽い運動など、いろいろなプログラムを実践しています。鎌倉の地を生かした校外学習や体験活動、遠足(ハイキング・工場見学など)も多く、さまざまな活動を通じて自分の力を発揮できるよう支援しています。
小集団で、個々の持つ力を引き出せるように
毎日通う子もいれば、週に2~3回、月に1回など、ペースはそれぞれですが、個々の持つ力を発揮できるよう、在籍校とも情報共有しながらきめ細かくサポートしています。体験活動にも積極的に取り組んでおり、今年度は歴史体験、豆腐作り体験、視覚・聴覚障がい体験など、地域の力をお借りしながら行っていく予定です。
教育支援教室専任教諭と支援員の皆さん
由比ヶ浜駅徒歩2分のところに4月、文部科学省指定の「学びの多様化学校」(不登校の生徒に配慮した教育課程を実施できる学校)として開校しました。定員30人(各学年10人)程度で、少人数を生かした支援を行っています。一般の中学校より授業時間数を減らしながらも、総合的な学習の時間を新教科ULTLA(ウルトラ)(下)とし、時間数を増やして教科を補完しています。
子どもたちが安心して過ごせる空間づくりを心掛け、また「授業」を「学びの時間」と呼ぶなど、呼び方も工夫しています。
朝はゆとりのある登校時間で、20分間の個別学習からスタート。iPadを使って、登校できなかった期間の「学び直し」など、一人ひとりの学習状況に合わせて取り組みます。その後は「学年別」を基本に、生徒の学習状況や心の状態、教科の特性などに応じて「習熟度別」「異学年」「個別」「全員」など多様なスタイルで学びます。
自分の興味や関心のある事柄を自分に合った方法で、探究的に学びます。「MY探究」「You&I探検」「EARTHプロジェクト」など、内容が多岐に渡り、ネーミングもユニーク。自分の「好き」に徹底的にこだわるとともに、鎌倉の豊かな自然や文化を生かし、多くの大人や仲間と関わりながら課題を探究していきます。また、教科横断的に学ぶことで、授業時間数を減らした教科の内容を補完します。
久しぶりに学校で学ぶことができて毎日が楽しいです(由比中3年生)
初めての社会科で、「私、歴史が好きだったんだ!」と気づいて、うれしくなりました。CTime(シータイム)(注)では島ぞうりを作ったり、Tシャツの染色をしたりと、毎日学校で学ぶことができて楽しいです。
また、分からないことがあればスタッフに気軽に聞くことができる環境なので、安心感があります。友達とおしゃべりしたり、放課後に課題についてアドバイスし合ったりと、充実した1学期でした!
(注)CTime:由比中独自の教科で、音楽、美術、技術・家庭の3教科の内容を学びます
毎日が新鮮!ULTLAがおもしろい(由比中2年生)
小学生の時から学校に行っていなかったので、友達と遊んだり、スタッフと話をしたりするのがとても新鮮です。学習では、とくにULTLAが面白いです。江の島で「クエストビンゴ」(教科に関連した課題をクリアする)をしたり、「MY探究」ではみんなの前でピアノを演奏しました。
将来は3Dモデリングの仕事に挑戦したいと思っています。今、友達からのリクエストで、学校の3Dプリンターでいろいろなものを作っています。
ここなら通える! 通いたい! そんな学校を目指して
由比中では「学習者中心の学び」を大切にしながら、新教科ULTLAで、さまざまなことを学んでいく探究活動を実践しています。子どもたちには指導というより、寄り添いや引き出すことを大切に日々接しています。つい先回りしてしまうこともありますが、スタッフも試行錯誤しながら子どもたちと一緒に成長しています。また、少人数を生かして、スタッフ間はもちろん、保護者(由比中サポーターズ)とも連携を密にしているのも由比中の良いところだと思います。(スタッフより)
由比中のリーダー(分校長)とスタッフ
転入学が、子どもにとってふさわしい選択肢であるかを一緒に丁寧に考えていけるように、転入学プロセスの中で複数の対話や体験の場を設けています。学校と教育委員会がご家庭に寄り添い、子どもの意思決定を支援していきます(今年度の学校説明会は8月に実施済み)。
教育センター相談室 電話:61-3809
教育センター相談室や「ひだまり」の利用者、不登校のお子さんを持つ保護者の皆さん、悩みや思いを共有しませんか。
フリースクールなどの活動紹介や、個別相談会を行います。
詳細は市ホームページ・本紙11月号を
電話:24-3495・3386
学齢期の子どもの教育に関する相談に応じています。経験豊かな教育相談員やスクールソーシャルワーカーが、それぞれの状況に応じて一緒に考えていきます(秘密厳守・匿名可)。学校や医療機関などとの連携や、不登校の子どもの遊び・話し相手になってくれるメンタルフレンド(大学生など)の派遣も行っています。
不登校など、学校に通うのがつらいと感じている子ども(市内在住の小学4年~中学生)に向けて、毎年「海のプログラム」と「森のプログラム」を開催しています(このプログラムが由比中のULTLAの原型です)。現在、今年度の参加者を募集中(下)。
鎌倉市教育委員会note
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