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更新日:2025年10月24日
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(くわしくは広報かまくらPDF版(PDF:6,514KB)をご覧いただくかお問い合わせください)
本市における人事行政の運営状況について、透明性や公正性の確保を図るため、職員数・勤務状況や給与などを報告します。
行財政改革の一環として、平成29年2月策定の第4次職員数適正化計画に基づき、民間委託化や事務事業の見直しなどで、職員数を28年4月1日(1,356人)から10年間(来年4月1日まで)で109人削減することを目指しています。
再任用フルタイムを含む
退職状況や年齢構成などを考慮し、職員を採用しています((1)・(2))。職員は地方公務員法などに基づき、休暇などの労働条件((3))が保障され、意に反して降任・休職・免職されないなど、身分も保障されています。ただし、勤務実績が良くない場合や、心身の故障で職務遂行に支障があるなどの場合は「分限処分」((4))、全体の奉仕者たるにふさわしくない非行がある場合などは「懲戒処分」((5))により、減給や免職されることがあります。
合計
(注)各年度実施の採用試験における採用数
(注)職員には1年に原則として20日の年次有給休暇が与えられる
(注)期間中に、育児休業などで年次休暇を1日も取得していない職員を除く
職員の給与は、地方公務員法などに基づき、民間賃金や国・他の地方公共団体の職員の給与などを考慮し、また市長や市議会議員など特別職の給料月額は、市内の公的団体の代表者などで構成される「鎌倉市特別職報酬等審議会」の答申を受け、いずれも市議会の議決を経て条例で定められます。
(重要文化財 絹本着色(けんぽんちゃくしょく) 縦239.4cm 横130.0cm 円覚寺蔵)
皆さんは「高麗(こうらい)仏画」をご存じでしょうか。仏教を主題とした絵画は、日本や中国、韓国など東アジアの国々で制作されてきましたが、韓国の高麗時代(918~1392)の特に後期の作品群は他に類を見ない輝きを放っています。
円覚寺には「被帽地蔵菩薩像(ひぼうじぞうぼさつ)」という、高麗仏画の中でも特に大きく、充実した出来栄えを誇る絵画が伝わっています。頭巾を被った地蔵を中心に、向かって左に経箱を捧げる無毒鬼王(むどくきおう)、右に錫杖(しゃくじょう)を執る道明(どうみょう)和尚、足元には白獅子が配されています。着衣は鳳凰(ほうおう)など精緻な文様で埋め尽くされ、衣の質感まで繊細に表現されています。この細部に宿る美こそ、高麗仏画の本領と言えるでしょう。
鎌倉の地には、中世に多くの禅宗寺院が開かれました。中国から僧侶を招いた際に、禅の教えとともに、海の向こうの文化や文物(ぶんぶつ)も一緒にもたらされたことはよく知られています。しかし、どうして高麗仏画という朝鮮半島のものが含まれていたのでしょうか。
13~14世紀の高麗は元(げん)の支配下にあり、政治的にとても苦しい時代でした。そのような中、仏教を国教とする高麗王朝では、王権の復活を切に願い、荘厳に満ちた仏菩薩の絵画作品をつくり上げたのです。苦しい時代にこそ、最も美しいものがつくられる、一見矛盾しているようですが、国の存続を懸けた祈りを捧げるとき、見たことのないほどのまばゆさや装飾へのこだわりが発揮され、一幅(いっぷく)の絵画へと結実したのです。
この絵画は円覚寺に江戸時代に寄進されたこと以外、どのような経緯で伝来したかは分かりませんが、日本に到着する中国大陸の文物の中で、朝鮮半島の高麗仏画が息を潜めていた可能性は大いにあるでしょう。中世の東アジアがいかに密接に関わり合っていたかを垣間見ることができるのではないでしょうか。
この絵画は、鎌倉国宝館で開催中の特別展「扇影衣香(せんえいいこう)―鎌倉と宋元・高麗の仏教絵画の交響―」で展示しています。世にも麗しい高麗仏画の輝きをご堪能ください。【鎌倉国宝館】
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