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更新日:2025年4月7日
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鎌倉国宝館 電話22-0753
本展は、古都鎌倉の育んだ豊かな文化を再認識していただくために毎年開催している展覧会です。収蔵品の中から、国宝・重要文化財をはじめ鎌倉を代表する作品を一堂に展示するほか、普段は社寺などに安置されていて間近で拝観できない仏像なども、特別公開します。
今年は、平成24年度に新たに指定された市指定文化財(1面参照)をすべて公開します。また、彫刻・絵画・書・工芸の各分野にわたって、代表的な文化財の数々をご覧いただけます。
この機会に、鎌倉文化の粋をお楽しみください。
鏑木清方記念美術館 電話23-6405
明治11年に東京・神田で生まれた清方は、13歳で挿絵画家を目指し、人気挿絵画家として活躍していく一方、展覧会での作品発表も続けました。清方の優美な美人画は高い評価を受け、昭和29年には文化勲章を受章しました。
本展では、その美人画を、初期の秀作から昭和半ばまでの作品を中心に紹介します。
4月17日で開館15周年を迎えることを記念して、当美術館の収蔵作品を中心に展示し、入場無料で開館します。
ぜひお出掛けください。
とき…4月18日(木曜日) 午前9時~午後3時(入館は2時30分まで)
今回は、鶴岡八幡宮の国宝「太刀(たち) 銘正恒(めいまさつね)」を紹介します。
太刀とは60センチメートル(2尺)以上で刃方(はがた)を下に向けて腰に差す日本刀のことをいいます。正恒は、平安時代末期から鎌倉時代にかけて活躍した備中の刀工です(備前にも同名の刀工がいますがこれは別人です)。
本作は、鎬造(しのぎづく)り(刀身に反(そ)りがついた一般的な日本刀の形状)で、腰反(こしぞ)り(反りの中心が刀身の中央より下にあるもの)が高く、平安時代から鎌倉時代初期の作に多い子鋒(こきっさき)(小さな刀身の先端)です。刀剣の材質である鋼(はがね)を鍛錬(たんれん)し研いだ肌の模様を地鉄(じがね)(鍛え)といい、本作では板目肌(いためはだ)(板目状の肌)となっています。刃文(はもん)は広直刃(ひろすぐは)(まっすぐの刃文で焼き幅の広いもの)を基調に小丁子(こちょうじ)、小乱(こみだれ)(どちらも刃文の種類)が交じります。
附(つけたり)指定の糸巻太刀拵(こしらえ)は、金具が赤銅地(しゃくどうじ)に金の象嵌(ぞうがん)を施した菊花紋(きっかもん)で、鞘(さや)は金梨子地(きんなしじ)(梨の表皮に似た蒔絵(まきえ)の種類)に同じく菊花紋を高(たか)蒔絵にしています。
この太刀は、江戸幕府8代将軍徳川吉宗が鶴岡八幡宮に奉納したと伝えられます。安永10年(1781)に記された文書を明治3年(1870)に写した『鶴岡八幡宮創建并将軍家御造営等々記(つるがおかはちまんぐう そうけん ならびにしょうぐんけ ごぞうえい とうとうき)』によれば、吉宗は元文元年(1736)に同宮を修理しており、このときの奉納品に太刀が記されています(「御進献(ごしんけん)/上之御宮江(うえのおんみやへ)/真之御太刀(しんのおんたち)一腰但(ひとこしただ)し金作(きんづく)り菊(きく)の御紋鞘梨子地(ごもん さや なしじ)」)。この太刀が、本作に該当する可能性が高いといえるでしょう。
本作は備中正恒の最高傑作であり、また保存状態も極めて良好です。まさに名刀中の名刀として知られているもので、これが現存することによって正恒の名が高まりました。
「太刀 銘正恒」は、刀身・拵ともに、5月12日まで鎌倉国宝館の特別展「鎌倉の至宝」(上記事参照)で公開しています。
(国宝 刃長(はちょう)78・2センチメートルセンチメートル 反り3・0センチメートル 元幅(もとはば)3・0センチメートル 先幅(さきはば)1・9センチメートル)
【鎌倉国宝館】
同館チケットセンター 電話0120-1192-40(9時00分~19時00分)
未就学児の入場はご遠慮ください
5月24日(金曜日)11時00分開演 小ホール
鎌倉出身のジャズ・ボーカリストが歌います。
6月2日(日曜日)15時00分開演 小ホール
室内楽の名作を取り揃えて演奏します。
6月22日(土曜日)15時00分開演
鎌倉出身のプリマ・上野水香が出演。
6月9日(日曜日)に上野水香によるトークショー&ワークショップがあります