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更新日:2023年8月18日
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観光商工課…内線2355
「鎌倉彫」は、鎌倉時代に宋から禅宗の仏具として渡来した彫漆品に影響を受けた仏師たちにより考案されました。室町時代の香合(こうごう)など仏具、江戸時代の茶道具、明治以降の盆や茶托などと、時代に応じて姿を変えながらも伝統を守り、洗練されて現在私たちの前にあります。日常的に愛用したり、体験彫刻で作品を作ったり、店先(※注)で彫りや塗りの様子などを味わったりして、鎌倉彫を身近に楽しんでみませんか。
(※注)鎌倉彫を販売している店舗は、市内に20以上あります
カツラやイチョウなどの木で木地を作り、文様を彫り、その上に漆を塗って仕上げた工芸品で、鎌倉市とその周辺で作られたもの。鎌倉で唯一、伝統的工芸品として国の指定を受けています。
モチーフは、ぐり文様など仏具由来のもののほか、植物や幾何学的なものなど多岐にわたっています。彫りは作品によって、深く力強く大胆なもの、繊細なものと多彩で、刀痕(とうこん)(刀のタッチ)の表現も何種類もあります。上塗りの後に粉を蒔きつけて仕上げた漆塗り(=乾口(ひくち)塗り)による柔らかさと温かみも特徴です。彫りと塗りとの組み合わせで、多種多様な面白さが生まれるのです。
作る物にもよりますが、約3カ月で1作品が作れます。技法が進み、表現力が増すにつれ、奥の深い趣味として40年ぐらい楽しんでいる人もいます。指導を受け、作品を作る教室は市内で約250あります。
梅干し・酢の物のような酸、油、熱に対して強く、自分で洗え、食器などの日常雑器としても気軽に使えます。ただし直射日光や乾燥は避けてください。なお、落とすなどして割れても、きれいに修理してもらえるため、親子何代にもわたって使い継ぐことができます。
お気軽にどうぞ
電話23-0154 (江ノ電和田塚駅より徒歩1分)
鎌倉彫の制作・販売のほか、後継者の育成や地域振興などの事業を展開している団体です。工芸館では、一般向けにも組合員の作品・塗工材料・木地素材の販売、体験教室や修理を含む鎌倉彫に関する相談を受け付けています。
電話25-1502(鎌倉駅東口より徒歩5分)
室町時代~現代の作品展示のほか、歴史や制作工程などのビデオ上映、彫りの体験教室、各種スクールプログラムもあります。団体入館者には、展示解説もします(要予約)。