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更新日:2024年2月1日
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秘書広報課…電話61-3869
東日本大震災発生から3年が経とうとしています。
被災地にはいまだ仮設住宅で暮らす人、住み慣れた故郷に戻れない人、まちの復興に奔走する人が大勢います。遠地に暮らしていると被災地の情報も入りにくくなっていきますが、支援は今も必要とされています。市内で被災地支援活動をされている方にお話を聞きました。
代表 齊藤美代子さん
福島ではお年寄りは仮設住宅に、子どものある世帯は県外に避難している家族が多くあります。こうした離れて暮らしている人たちを一緒に鎌倉に迎え、数日でも放射能のことを忘れて過ごせるよう、春休みと夏休みに「建長寺で会いましょう!」を開催しています。メンバーは主に、私の教員時代からお付き合いのある鎌倉在住のお母様方です。
参加者は建長寺に滞在し、一緒に観光や交流を楽しみます。今までに浪江町、飯館村の皆さんをお招きしました。鎌倉の小・中学生、高校生ボランティアも参加します。費用は年間を通して、チャリティーコンサートや募金活動で集めています。
被災した子どもたちは、心に傷を負っています。参加した子どもたちと接しながら、「心の復興支援」を考えたいと思いました。
被災した人たちは「忘れられることが一番怖い」といいます。避難してばらばらになっている被災者の皆さんが鎌倉で集まり再会できる活動を、今後もできる限り続けます。
実行委員会副会長 細島洋一郎さん
震災のあった年、大船と名前の似ている大船渡市を支援するために、「岩手県復興支援イベント Ofuna to Ofunato」を開催しました。実行委員は大船在住の方や大船で活動されている方などの有志です。売り上げの一部を大船渡へ寄付することを条件に、出店者、演奏やパフォーマンスでの参加者、ボランティアスタッフを募り、大船渡の物産展も実現しました。
このイベントがきっかけで、大船渡市役所や大船渡市観光物産協会と交流が始まりました。同会と大船渡の漁業関係者の協力で、2012年のイベントから「さんまの塩焼き」を振る舞っています。去年行われた3回目のイベントには4万人を超える来場者がありました。大船に住んでいる方、来場した方、大勢の人に関心を持っていただき、大変感謝しています。
今後は大船渡で行われるイベントに参加したり、時とともに変化する支援の在り方を見極め、現地の要望に合った支援をしていきたいです。
事務担当 渡邊公子さん
鎌倉を中心とし、被災地の団体も含めた十数の支援団体が参加し、月2回土曜日に鎌倉生涯学習センターで東北物産展を開催し、岩手県と宮城県の品を販売しています。
扱っている商品は、障害者施設で作った品物、仮設住宅に住む人が作った小物、特産品など。東北の人はとても手先が器用で、手作りの品は商品価値が高いものばかりです。
高校生ボランティアにも手伝ってもらっています。被災地から参加している人たちとの交流も、貴重な体験です。お客さまの中には「物産を買うことで手伝いたい」とグループでいらして買ってくださったり、毎回足を運んでくださったりする方もいます。こうした支援が行われている様子を見て、鎌倉に住む東北出身の方たちも大変喜んでくださいます。
今年も12月まで、開催が決定しています。ぜひ、お運びください。
鎌倉市役所市民課 早川薫職員
宮城県の山元町産業振興課で、企業誘致の業務を担当しています。
山元町では、イチゴの栽培やホッキ貝の漁が再開し、ほかの特産物とともに近隣都市への出荷が始まっていますが、新市街地は整備が始まったばかりです。人口流出が進んでいるので、若い人を集めるためにも雇用促進が必要です。
震災直後のがれきの撤去や物資の提供などから、今は雇用と市場を取り戻し自立を促すことへと、必要な支援も変わりつつあります。山元町職員の半数は私のような派遣職員です。被災地ではほかの地方からの人的支援を、今後も必要としています。
私たちが忘れないこと、関心を持ち続けることが、被災地の人たちを勇気づけます。小さなことも立派な支援です。思い付いたら行動してみましょう。