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更新日:2022年5月6日

広報かまくら平成26年度5月1日号1面

かまくらのあの花、あの木をつくる人たち

鎌倉のさまざまな花やみどりは、四季を彩り、まちの魅力をつくっています。

その美しさの向こうに、みどりを愛し、まちを愛する人たちがいることを、ご存じですか。

季節の名所を支える皆さんをご紹介します。

鎌倉文学館のバラ

長谷1-5-3 【問い合わせ】同館 電話 23-3911

週4回、自転車に乗って荒さんはやってきます。バラは病気になりやすく、水やり・肥料から剪(せん)定・整姿など、後輩の一人とともに一年中。「本数勝負のバラ園ではないぶん、他よりいい手入れで“いい花”を楽しんでほしい」とバラの勉強会にも参加し、今も日々勉強中だそうです。新しい種類を植えたりアーチを作ったり、より楽しんでもらう工夫も担当。「一番好きなバラを聞かれると困る。全員、自分の子どもみたいなものだから」

荒 省三さん(シルバー人材センター)

同センターは定年を迎えた人などが登録し、次の活躍の場を提供する公益社団法人です。園芸が趣味だった荒さんは登録直後にこのバラ園を担当することになり、今年で10年。

世界的な賞も受賞している鎌倉在住のバラ研究家大月啓仲さんによるバラは20種近く揃えます。

源氏山公園の桜

扇ガ谷4-7-1

【問い合わせ】市公園協会 電話 45-2750

かまくら緑のレンジャー

「孫たちに『いいみどりだね』と言ってもらえる鎌倉にしたい」と話すのは、かまくら緑のレンジャー顧問の石川正毅さん。源氏山の多くの桜は、緑を学ぶ講座「緑のレンジャー・シニア」(市主催)のOB会が中心となり、ボランティアで保全しています。「桜は剪定しないと長生きできず、木が密集する源氏山はそもそも桜が育ちにくい場所」。守らなければ残せない。強い信念で、同園の桜の全体調査にも乗り出しています。

源氏山以外にも各公園で活動。樹木医など専門メンバーも参加して弱っている箇所を見極め、剪定などの重労働も担います。「源氏山での学びを市内全域に還元するしくみを目指しています」と石川さん。

十二所果樹園の梅

十二所七曲

【問い合わせ】鎌倉風致保存会 電話 23-6621

鎌倉風致保存会

鎌倉最大の梅林を支えるのは、鎌倉風致保存会「みどりのボランティア」の皆さんです。400本のウメ、200本のクリを含め100種類以上の植物が集まる森全体を管理。とくに春と秋は草刈りに収穫に大忙しです。「いつも人手不足。大変ですが、花が咲いて実がなると嬉しくて」と活動するひとりの黒川信幸さん。手入れした森は季節ごとに絶景を見せ、自然観察会なども行っています。

同会は、市民が中心となり1964年に設立された公益財団法人です。市内の緑地保全に取り組み、十二所果樹園での手入れ活動は週2回で毎回15人ほど。

大佛次郎茶亭の庭

雪ノ下1-11-22

【問い合わせ】鎌倉風致保存会 電話 23-6621

常盤陽一さん(「泉山園」所属)

春はしだれ桜、秋は七草など季節の彩りを映す庭を10年近く担当するのは、市内の植木職人・常盤さん。責任者として剪定や保護などを行ってきました。「ここでは目新しさより、伝えられてきた魅力を維持するのが仕事だと思っています。造り込みすぎず自然の野山の空気を感じさせる庭づくりを心がけています」。すみずみに趣があり、門からの景色もおすすめだそうです。

鎌倉ゆかりの作家・大佛次郎の茶亭(野尻邸)は、市指定の景観重要建築物。施肥・消毒や土壌改良などで衰弱を防いでいます。「古くからの木をそのままにすると、草花には日陰になったり。雰囲気を守りつつの剪定が苦労どころです」。初夏は新緑やツツジが見所。

砂押川の樹名板

大船の大東橋~砂押橋

【問い合わせ】再開発課 電話 45-3970

砂押川プロムナード 桜愛護会

大船駅にほど近い桜並木に付けられた、樹名板をご存じでしょうか。周辺住民で編成された桜愛護会が毎年夏休みに開催するイベントで、子どもたちが手作りしています。副会長の丸岡昭雄さんによると「応募は増える一方。子どもが木に愛着を持ってくれます。将来へつながれば」。木材や会場の提供には地元の業者や施設が協力。みんなで桜の未来もつくっています。

同会は市民・事業者・市などによる鎌倉芸術館周辺地区まちづくり協議会から派生し、桜の樹勢回復治療や清掃などを行っています。同会のほかにも鎌倉の桜を守り再生する市民活動は市内全域で行われており、さまざまな団体が結成されています。

お問い合わせ

所属課室:共生共創部広報課広報担当

鎌倉市御成町18-10 本庁舎2階

電話番号:0467-61-3867

メール:koho@city.kamakura.kanagawa.jp

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