ホーム > 市政情報 > 広報 > 広報かまくら > 広報かまくらバックナンバー > 広報かまくらバックナンバー・平成28年度 > 広報かまくら平成28年度4月1日号(No.1271) > 広報かまくら平成28年度4月1日号8面
ページ番号:18757
更新日:2024年3月18日
ここから本文です。
市観光協会 電話23-3050
鎌倉の春を彩る「鎌倉まつり」が始まります。静の舞、流鏑馬、野点席のほか、段葛の改修工事の完成を祝して記念行列も実施します。
(※注)の開催の有無は、各開催日の9時00分~12時00分に市観光協会(電話23-3050)または同協会ホームページでお知らせします
事情により中止または内容が変更になる場合があります
本年も従来のパレードは行いません
文化人権推進課 電話61-3870
市と鎌倉平和推進実行委員会は、毎年、平和や命の大切さについて考えようと、イベントを開催しています。今回は、絵本画家いわさきちひろのドキュメンタリー映画「いわさきちひろ~27歳の旅立ち」の上映会と、海南友子監督の講演会を行います。先着280人。
※前売券のみ。4月1日から文化人権推進課(本庁舎2階)・支所・島森書店・たらば書房・松林堂書店で販売
※未就学児の入場はご遠慮を。託児あり(2歳以上、先着5人、4月22日までに同課へ)
政策創造課…内線2793
鎌倉文学館の庭園と、鎌倉海浜公園(3地区=稲村ガ崎、由比ガ浜、坂ノ下)で結婚式やフォトウェディング(写真撮影のみの結婚式)などの挙式ができます。市民の皆さんはもちろん、鎌倉が大好きな人であれば、どなたでも利用できます。金・銀婚式の利用も歓迎。鎌倉らしい魅力的な場所、思い出の場所で、オリジナルの素敵な結婚式をしませんか。
※挙式内容と企画により料金が追加となります
鎌倉ウェディング登録事業者や利用できる日の詳細は、市ホームページから「鎌倉ウェディング」で検索を。事業者も募集しています。
大船観音寺は、大本山總持寺(そうじじ)の末寺となる曹洞宗寺院です。大船駅西口の観音山に偉容を誇る、胸像の白衣(びゃくえ)観音像(大船観音)で広く知られています。
本像は大船観音寺の慈光堂内に本尊として安置されており、通常は秘仏ですが正月三が日の期間だけ開帳されます。
「大船観音」の造立にも尽力した実業家・五島慶太(1882~1959年)の寄進といわれ、また昭和36(1961)年の作品調書には、彫刻家・山崎朝雲(1867~1954年)の旧蔵とも記されています。
造像技法は、カヤと見られる針葉樹を用いた一木造り(主要部分を1本の木から造る技法)です。多くの木彫像は、干割れを防ぐために像内を空洞にする「内刳(うちぐ)り」が行われますが、本像ではまったく施されていません。
像容は、左手に花瓶を握り、右手は垂下して、腰をわずかに捻(ひね)って、右膝をゆるめて立つ姿です。左の肘から先と花瓶などは後世に直されたもので、表面も古色塗りが施されています。
光背は銅製の透かし彫りに木製の柄をつけたもので、柄の下方の銘文により、山崎朝雲が補作したものと分かります。山崎朝雲は高村光雲の弟子で、像本体の修理も朝雲によるものとみられます。
表現を見ると、卵形の顔に厳しい目つきを刻み、胴は細く絞られて、腰は強く張り出しています。こうした特色や、一木造りで内刳りを施さない構造などに、平安時代前期にさかのぼる古様(こよう)を多く残しています。
一方で全体に鋭さを欠いた穏やかな作風など、平安時代後期の和様成立以降の特色も顕著です。結論として、11世紀後半に都からやや離れた地方で制作されたものとみるのが穏当のようです。
いずれにせよ、この時期にさかのぼる平安彫刻は鎌倉市域では数が少なく、貴重な存在といえるでしょう。
本像は、4月23日~5月29日の当館特別展「禅の心とかたち―總持寺の至宝―」で公開する予定です。(鎌倉市指定文化財 木造・古色塗り 像高80・8センチ 大船観音寺蔵)
【鎌倉国宝館】