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更新日:2024年3月6日

広報かまくら平成29年度3月15日号8面

市指定文化財新たに3件を指定

文化財課 電話61-3857

4月下旬~6月初頭に開催予定の特別展「鎌倉の至宝」(鎌倉国宝館)で公開します(「木造 梵天・帝釈天立像」「古文書 紙本著色 靏岡御神領往還ならびに谷々小道分間図 1舗」は写真パネル展示)。

市指定文化財…市内の文化財のうち、歴史的・芸術的に価値が特に高いものを市が指定している。現在321件

彫刻 木造(もくぞう) 梵天・帝釈天立像(ぼんてんたいしゃくてんりゅうぞう) 2く

(注)「2く」の「く」は、身部に匸+品が正しい表記

南北朝時代 像高:梵天144.8センチ、帝釈天140.7センチ 円覚寺蔵(仏殿内にて拝観できます)

円覚寺仏殿内の須弥壇(しゅみだん)上に本尊宝冠釈迦如来坐像(ほうかんしゃかにょらいざぞう)(市指定文化財)と共に安置されています。ヒノキとみられる材の寄木造りで、梵天は手に香炉を持つような姿勢を示し、帝釈天は円頭に冠帽(かんぼう)を被っており、この姿は中国南宋時代の中国画に描かれた図像とも共通します。当初より一対で制作されたと思われ、作風から南北朝時代14世紀後半ごろの作品と考えられます。

鎌倉でも珍しい中国風の作例として、さらには、南北朝時代鎌倉地方の特色ある作風を顕著に示しており貴重です。

古文書(こもんじょ) 紙本著色(しほんちゃくしょく)靏岡御神領往還ならびに谷々小道分間図(つるがおかごしんりょうおうかんならびにたにだにしょうどうぶんげんず) 1舗(ぽ)

(注)「往還ならびに谷々」の「ならびに」は、干部に干が正しい表記

江戸時代 縦300・0センチ×横414・0センチ 鶴岡八幡宮蔵

鶴岡八幡宮の「御神領」を中心とした江戸時代鎌倉の往還路や、谷戸、小道について描いた大絵図です。縮尺は正確で、鶴岡八幡宮がほぼ中央に配され、海岸へと連なる段葛(だんかずら)が描かれています。朱線で囲まれた範囲が「御神領」と思われ、この内に江戸時代の鶴岡八幡宮の支院である十二院の位置が書き込まれています。

谷戸の様子も地名と共に詳しく描かれ、樹木の形や文字の筆跡・癖などは、嘉永4(1851)年の「英勝寺境内絵図」に似て、江戸時代後期の作であることは確かです。本図は、広い範囲に谷戸や道筋を詳細に描いた、鎌倉では他に類例をみない絵図として貴重です。

歴史資料 荏柄天神社詩板(えがらてんじんしゃしばん) 1枚

江戸時代 縦29・1センチ×横215・6センチ×厚さ1・6センチ 荏柄天神社蔵

荏柄天神社の神前に梅の木を植えたことを祝って、鎌倉五山の禅僧たちから寄せられた、天神の徳を称賛する七言絶句の詩を板面に陰刻したものです。前半部分を欠失していますが、同社に寛永18(1641)年の同詩板の写(うつし)が伝来し、また、貞享2(1685)年成立の『新編鎌倉志』の記事によって欠損部の内容が補えます。本詩板は詩を寄せた禅僧たちの活躍年代から、室町時代の応永年間(1394~1428)にその原形が成立したと推定され、さらに、応永の初めごろには天神様(菅原道真)が中国に渡って禅を学んだという渡唐天神伝説が存在したので、詩板の内容は禅僧らの厚い天神信仰を伝えた、特に早い事例と考えられます。

本詩板は、江戸時代に旧詩板を忠実に転写したものと思われます。禅僧の詩板のうちで神社に伝来した例として極めてまれであり、数少ない史料としても貴重です。

春の施設公開 お出掛けください

時間は午前10時~午後4時。

駐車場はありません

大佛(おさらぎ)次郎茶亭

雪ノ下1-11-22

  • 4月7日(土曜日)

鎌倉風致保存会の設立にも貢献した作家・大佛次郎の茶亭。かやぶき屋根の木造平屋建てで、市の景観重要建築物に指定されています。直筆原稿や愛用品なども展示。シダレザクラのある庭で抹茶(300円)も楽しめます。

【問い合わせ】鎌倉風致保存会 電話23-6621

吉屋(よしや)信子記念館

長谷1-3-6

  • 4月の土曜日、4月29日~5月6日と5月の土・日曜日

作家の吉屋信子が晩年を過ごした住居。生前使われていた姿で保存された書斎や作品などを公開します。

【問い合わせ】鎌倉生涯学習センター 電話25-2030

(注)公開日以外の日は生涯学習施設として使用できます(月曜日は休館)

旧華頂宮(かちょうのみや)邸

浄明寺2-6-37

  • 4月7日(土曜日)・8日(日曜日)

華頂博信侯爵邸として建てられた、近代の貴重な洋風建築物です。市の景観重要建築物に指定されています。

【問い合わせ】都市景観課 電話61-3477

旧川喜多邸別邸(旧和辻(わつじ)邸)

雪ノ下2-2-12

  • 4月7日(土曜日)・8日(日曜日)

映画の発展に貢献した川喜多長政・かしこ夫妻の旧宅の別邸。哲学者、和辻哲郎の住宅を東京から移築しました。木造平屋建ての和風建築。市景観重要建造物。荒天時中止。

【問い合わせ】川喜多映画記念館 電話23-2500

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お問い合わせ

所属課室:共生共創部広報課広報担当

鎌倉市御成町18-10 本庁舎2階

電話番号:0467-61-3867

メール:koho@city.kamakura.kanagawa.jp

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