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更新日:2018年3月1日

2)類型別景観形成の方針

鎌倉らしい景観を構成する要素に着目し、鎌倉の景観類型を、自然系、歴史系、都市系の3つに区分します。

(1)自然系

緑水を中心とした自然の資源と、まち並みとの調和を主軸とし、市民生活と「鎌倉らしさ」のひとつである豊かな自然との距離が近くなるような、親しみのある景観整備を進めます。

このため、緑地などの自然環境保全、河川海浜などにおける環境整備、緑化推進などの施策を推進します。

自然系は、自然環境の特色により4つの景観類型に分け、それぞれの方針を定めます。

<1>緑地景観

まち並みの背景となる緑の保全

市街地における緑の保全と創造

<2>田園景観

田園景観の保全と整備

・都市農地の活用

<3>海浜景観

美しい海浜景観の形成

国道134号と一体的な景観形成

夏の海浜景観の演出

<4>河川景観

親水性のある河川環境の創造

水に関する景観資源の活用(十橋、十井、五名水)

生態系の保全と回復

図 景観類型

景観類型の図

出典:鎌倉市都市景観形成基本計画 

(2)歴史系

鎌倉の個性をつくり出している大切な要素である歴史的遺産と、それと融和して代々継承されてきた自然環境の保全活用を主軸に、「古都鎌倉」にふさわしい歴史の演出を伴った景観の形成を進めます。

このため、歴史的風土保存区域、風致地区の活用のほか、景観形成地区、屋上景観誘導地区、景観重要建築物の指定等の推進を図ります。

歴史系は、歴史的建造物史跡景観とその背景となる歴史的風土景観、歴史的眺望景観の3つに分け、それぞれの方針を定めます。

<1>歴史的建造物史跡景観

歴史的景観資源の保存と修復(寺社、史跡、遺構等)

歴史的環境に調和した景観形成

身近な歴史的資源の活用(地域の文化財、洋風建築物等)

歴史性を活かした公共サインの整備

<2>歴史的風土景観

歴史的風土を構成する古都の緑の保存

歴史的史実に彩られた景観の保全修復

<3>歴史的眺望景観

歴史的眺望景観の保全

優れた眺望点の確保

(3)都市系

市民の日常生活の基盤となる「住」の場と、外からの来訪者の利用も多い「生産消費」の場との調和を図り、古都としてのうるおいと風格のある景観の形成を進めます。

このため、各地区において、市民、商業者、企業による自主的なルールづくりを支援し、地区計画、景観形成地区、建築協定、緑化協定、自主協定等の適用を検討します。また、一定規模以上の開発建築に対しては、都市景観条例に基づき、意匠形態について協議し、景観誘導を行っていきます。

さらに、公共施設については、地域のシンボル的な施設や先導的役割波及効果の高いものから順次、緑化修景、電線地中化、ポケットパーク整備などの都市景観形成事業を推進します。

都市系は、土地利用の特色により住宅地景観、商業業務地景観、工業地景観、道路景観、鉄道駅前景観、公園広場景観の6つに分け、それぞれの方針を定めます。

<1>住宅地景観

建物相互の景観調和

背景の山並みに配慮した景観形成

緑豊かな住宅地景観の形成

洋館や近代和風住宅の保存

<2>商業業務地景観

うるおいと風格のある商業業務地景観の創出

古都としての風格や背景となる山並みに配慮した景観形成

身近な商業地の整備

安全で快適な歩行者空間の創出(オープンスペース*や歩道状空地の確保電線の地中化)

ファサード*に重点を置いた景観整備(統一性のある整備、一体感の演出)

質の高い広告物等の誘導(鎌倉にふさわしい高質なデザインの推進、メーカーに対する色彩デザインに配慮した自動販売機設置の要請、景観安全を阻害する歩道上の置き看板、商品陳列などの是正指導等)

<3>工業地景観

敷地内の緑化

都市基盤整備による新しい都市空間の創出

地域に調和したデザイン

<4>道路景観

格調ある道路景観の形成

緑豊かな道路景観の創造

シンボルロードの整備

歩行者プロムナードの整備(ごみ箱ポスト電話ボックスその他のストリートファニチャー*のデザイン配置の工夫、公衆トイレの設置など)

歴史性や環境面に配慮した道路整備

安全性にも配慮した夜間景観

<5>鉄道駅前景観

古都の第一印象にふさわしい景観形成

車窓景観への配慮

地域に親しまれる景観形成

<6>公園広場景観

身近なオープンスペース*の整備

歴史性文化性を活かした景観形成

見晴らし場所の整備

うるおいある水辺空間の創出

都市公園等の整備

お問い合わせ

所属課室:まちづくり計画部都市計画課都市計画担当

鎌倉市御成町18-10 本庁舎3階

電話番号:0467-61-3408(直通)

ファクス番号:0467-23-6939

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