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ページ番号:5405
更新日:2018年3月1日
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本市の商店数は「卸売」、「小売」、「飲食」共に横ばい傾向にありますが、年間販売額は、いずれも増加傾向を示しています。(昭和63年から平成6年まで)
商店の構成では、小売業の占める比率が高く、日常生活に関係する最寄り品の商店などが多くなっています。
また、店舗数(卸売、小売、飲食)では、全体の約5割弱(1,017店)が鎌倉地域に集中しており、次いで大船地域(637店、全体の約30%)となっています。
鎌倉駅前では、小規模な「飲食店」が多く、大船駅前では「小売業」の店舗当たりの年間販売額が市内の他の地域よりも高くなっています。(以上鎌倉の統計平成8年版より)
本市の特性として、観光対応の飲食店や店舗等も一部の地域に見られ、観光商業地としてのポテンシャル*が高いことがうかがえます。
このため、近年の人口減少などを背景とした商業の停滞に対し、年間約2,000万人もの人々が訪れる本市の観光を活用した商業の活性化、商業拠点の整備などによる商業の活性化が求められます。また、観光消費額を上げることが重要な課題となっています。
表 商業の推移:商店数
(店) |
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(万円) |
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万円 |
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大きく分けて、大船駅前と鎌倉駅前を商業拠点として2極化しており、それぞれに異なる性格を持っています。その他、腰越駅を中心とした商業拠点や沿道沿いの商業地の集積が見られます。
観光商業等の進出による景観的な混乱や住宅との混在なども一部で見られますが、住宅地に隣接して洒落た店が立地し、魅力的な雰囲気をつくり出しているところもあります。
その一方で、まち並みになじみにくい店舗等の立地も見られます。また、最近では、車対応型の店舗の立地による新たな沿道商業地を形成しつつある場所も見られます。
商業施設の周辺住宅地への立地や沿道での住商の混在など、にぎわいのある商業環境と落ちつきのある住宅地環境の調和を図ることが求められています。
鎌倉駅前は、個店を中心とした面的な広がりのある商業地が形成されており、小町通りや御成通り、若宮大路沿いの店舗が中心となっています。
観光客対応の店舗の他、洒落た店がその周辺を含め立地しており、最寄り品の店舗と融合し、独自のにぎやかな商店街を形成しています。また、最近では、建替え等による中層化の動きも見られます。
大船駅前では、駅前再開発や道路拡幅整備などとあわせた建物の建替えにより新たな商業地が形成されつつあります。
ここでは、核となる集客力のある大規模店舗(駅ビルや松竹大船撮影所跡地等)と個店の連なる面的な商業地を形成している一方、特に仲通りでは、ヒューマンスケール*で親しみやすい独自の商店街が形成され、にぎわいのある通りをつくり出しています。
今後は、新たな都市構造の形成にあわせた拠点商業地としての商業施設の整備、充実や個性化が求められています。
藤沢鎌倉線(深沢付近)、腰越大船線(手広付近)や横浜鎌倉線(大船付近)では、車利用型のレストランや店舗等の立地が目立ちはじめており、新たな沿道型の商業地を形成しつつあります。
長谷常盤線の長谷寺・高徳院(大仏)付近や雪ノ下大船線の北鎌倉から鶴岡八幡宮の間は、特に観光客対応の店舗や飲食店の立地が多く見られます。
国道134号沿いでは、マリンスポーツに関わる店舗や洒落たレストラン等が増えつつあり、周辺の別荘地の面影を残す住宅地を含め、若者にとっても魅力的な海辺の雰囲気を形成してきています。
沿道への新たな店舗等の立地に際しては、通りの特性に応じた商業業務施設の適切な誘導等による鎌倉にふさわしい商業地の形成が求められています。
本市は、歴史的遺産や海浜などの良好な資源を背景とした観光都市として名高く、洒落た店舗や飲食店が多く立地しています。
また、菓子類や加工食品などブランド性も高い本市固有の有名店も多く見られます。このため、店舗の個性を活かしたブランド化の推進による商業の一層の振興、鎌倉らしい住宅と店舗の共生した魅力的な商業地づくりが必要となっています。
平成4年から平成7年までの本市の「製造品出荷額」、「工場数」、「従業者数」は、横ばいないし微減傾向にあります。
従業者数「4~9人」の小規模な事業所が全体の約50%を占めており、従業者数50人未満では、全体の8割以上を占めることから、本市の製造業は中小規模のものが中心であることが分かります。
地域的には、鎌倉地域、腰越地域に小規模な事業所が多く、また、特に鎌倉地域は食料品関係の業種が多数を占めています。
従業者一人当たりの製造品出荷額は、県内第5位(約5000万円)、事業所当たりでは県内第4位(約33億2400万)と高く、付加価値の高い製品を生産していることが分かります。(以上鎌倉の統計平成8年版より)
深沢地域、大船地域、玉縄地域では、金属製品や一般機械、電気機械器具などの業種が多く、規模の大きな工場も立地していますが、大船、深沢周辺などをはじめ、一部の地域には、工場と住宅の混在が見られるため、良好な住みやすい住環境を形成していく上でもこれらの適切な調和が求められています。
また、業務、産業系の市街地整備においては、大船、鎌倉などをはじめ、各拠点の個性化を図るとともに、拠点相互の結びつきを強化し、工業の停滞や機能転換などに適切に対応し、活力のあるまちづくりを進めることが求められています。
表 製造業の概要
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人 |
百万円 |
平成4年 |
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5年 |
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6年 |
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7年 |
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人 |
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171 |
11,358 |
4~9人 |
86 |
486 |
10~19人 |
29 |
387 |
20~29人 |
17 |
428 |
30~49人 |
11 |
415 |
50~99人 |
11 |
721 |
100~199人 |
6 |
824 |
200~299人 |
4 |
1,059 |
300~499人 |
2 |
X |
500~999人 |
2 |
X |
1000人以上 |
3 |
5,011 |
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(一人あたり) |
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人 |
万円 |
万円 |
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491 |
25,627 |
1,691,756 |
66.01 |
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171 |
11,358 |
568,502 |
50.05 |
|
494 |
36,970 |
2,098,715 |
56.77 |
|
244 |
9,739 |
297,360 |
30.53 |
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34 |
386 |
3,781 |
9.80 |
関谷・城廻地区には115haの農業振興地域が指定されています。また、生産緑地地区は151箇所あり、全体で18.4ha(平成9年末現在)となっています。
本市における耕地面積のほとんどは畑ですが、田、畑、樹園地を合わせた耕地面積は、昭和60年の115haが、平成7年では80haと減少しています。
農家数・農業人口は、昭和60年(364戸・1829人)から平成7年(203戸・968人)の間に4割以上減少しています。また、現在約7割にあたる148戸が農業を従とする兼業農家であり、専業農家は全体の1割にも満たない状況にあります。(鎌倉の統計平成8年版)
しかし、ここ数年少人数ながら営農意欲の高い若い後継者も増え始め、農地面積の減少する中、少量多品目の露地野菜と施設栽培による良質な野菜の生産がなされています。
また、生態系活用型の農業の実践への取り組みや農産物のブランド化による付加価値の高い野菜の供給への取り組みも行われており、地場産業としての農業のより一層の振興が求められています。
表 耕地面積
(ha) |
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115 |
13 |
88 |
14 |
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102 |
9 |
85 |
8 |
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80 |
5 |
68 |
7 |
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戸 |
人 |
昭和60年 |
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1,829 |
平成2年 |
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1,327 |
7年 |
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968 |
本市には、鎌倉と腰越の二つの漁業協同組合があり、近年の組合員数は、ほぼ150人程度となっています。
本市の漁業は、沿岸漁業を中心に営まれています。総漁獲高は、近年では減少傾向にあります。
漁業従事者の高齢化や後継者不足により、漁業経営者も年々減少傾向にあり、また、近年では、釣り舟などの観光型への形態の変化も見られます。(以上鎌倉の統計平成8年版より)
漁獲量の減少や後継者問題に対応しながら、本市の立地条件を活かした地場産業としての漁業の振興を図ることが求められています。また、本市の海は首都圏のマリンレジャーの場としても多くの人々に活用されています。このため、漁業とマリンレジャー等のレクリエーションの共存を図ることが必要です。
表 漁業協同組合員数
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組合 |
人 |
平成5年 |
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6年 |
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7年 |
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8年 |
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(t) |
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鎌倉を代表する伝統産業として、鎌倉彫があげられ、専門の従業人口は400名前後となっています。
また、一般同好者に対する教授活動も盛んで、市内外の広い範囲に及ぶ支持基盤をつくり出しており、教授会の教室等に集まるアマチュア人口は全国規模で1万数千人が見込まれています。
後継者の育成による伝統技術の伝承や現代化の可能性の追求など、一層の振興が求められています。
所属課室:まちづくり計画部都市計画課都市計画担当
鎌倉市御成町18-10 本庁舎3階
電話番号:0467-61-3408(直通)
ファクス番号:0467-23-6939