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更新日:2024年4月30日
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7月から10月にかけてハチの相談が多く寄せられます。
ハチは人を刺すことから嫌われていますが、自然界のバランスからは欠かすことのできない生き物です。スズメバチ、アシナガバチは、青虫、毛虫などを狩りミツバチはハチミツを提供してくれるほか、マルハナバチとともに花を咲かせる花粉媒介昆虫です。このような側面を大切にし、共存できる道を探りたいものです。
ここでは、代表的なハチの生態やアシナガバチの巣の駆除方法などをご紹介します。
刺すハチは、女王バチと働きバチが組織化された集団生活をしているスズメバチ、アシナガバチ、ミツバチ、マルハナバチと、アリに似たアリガタバチです。この中で代表的な3種類をご紹介します。
2階軒下に営巣したスズメバチの巣
越冬した女王バチが4月下旬~6月頃に一匹で巣を作り始め、数匹の働きバチを育てます。働きバチが誕生すると女王バチは産卵に専念し、急速に巣が大きくなります。8月頃に最盛期を迎え、晩秋から初冬に新女王バチだけが朽ち木の中などで越冬します。
多くのスズメバチの巣は、こげ茶と薄茶のマーブル模様の球状で、出入り口が1つあり、人家の軒下や屋根裏、木の枝、土中などさまざまな場所に巣づくりをします。
鎌倉市ではキイロスズメバチ、コガタスズメバチが多いです。
一般的に日本産のハチ類では最も攻撃性が強く、巣の付近を通っただけで攻撃する種類もあります。
キイロスズメバチという種類は、女王バチが石垣など閉鎖的な空間に巣を作ることが多く、巣が大きくなり、営巣空間が狭くなると軒下などの開放的な場所へ引越をします。「突然ハチが集まり、軒下などに巣を作り始めた」と相談を受けますが、この場合、元の巣を見つけないと、新しい巣を駆除してもまた同じところに作られてしまう可能性があるので、注意が必要です。
越冬した女王バチが3月下旬~5月頃に一匹で巣をつくり始め、数匹の働きバチを育てます。働きバチが誕生すると女王バチは産卵に専念し、巣が発達し、夏に最盛期を迎えます。晩秋に新女王バチだけが屋根裏などで越冬します。
アシナガバチの巣の多くは、灰褐色の傘のような形で、穴がたくさんあり、人家の軒下や木の枝、草むらなどに営巣します。
攻撃性は弱いが、7月~8月頃に草刈りや剪定の際に巣を振動させてしまい刺されることが多いです。
鎌倉市ではキアシナガバチ、セグロアシナガバチ、フタモンアシナガバチが多いです。
1階軒下に営巣したアシナガバチの巣
巣内で越冬をしたミツバチは、4月~6月頃に分封と呼ばれる巣別れをします。新しい女王バチが誕生する2~3日前に、旧女王バチが巣内の3分の1から半数の働きバチを引き連れ、新しく巣づくりする場所を探します。そのとき、木の枝などで写真のように群れをなして留まることがあります。
ミツバチの巣は木洞、岩の間、墓石内、人家の屋根裏、床下など閉鎖的な空間に多く、巣自体を見ることはほとんどありません。
攻撃性はほとんどありませんが、巣を刺激すると攻撃をすることがあります。
日本には、ニホンミツバチとセイヨウミツバチの2種類がいます。
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