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更新日:2018年11月26日
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日本にいる野生のメダカは1種類だけで、クロメダカとも呼ばれています。メダカは小さな池や谷戸の小川などに生息し移動能力が低いので、生息する地域によって独自の進化を重ねてきました。そのため、遺伝子組成や形態などに差が見られます。そこで、鎌倉にいたメダカは、滑川水系特有の形態や生態を持つと推定されるため、「鎌倉メダカ」と呼んでいます。特徴としては、しりびれの軟条数の平均が17.30本で藤沢メダカの18.33本より少なくなっています。
御成小学校児童によるメダカの放流
鎌倉メダカは、1960年代後半に滑川支流の佐助川近くの水田で佐助在住の市民の方に採取され、庭のカメ等で大切に育てられてきたもので、1993年頃に県立教育センターの職員により滑川水系固有の純粋な鎌倉メダカであると推定されたものです。
ペットショップで売られている橙色のメダカはヒメダカといい、メダカの突然変異体を改良した種で野生種ではありません。
鎌倉メダカ
鎌倉市内の川は最近、下水道の普及により水質がどんどんよくなっています。ホタルやホトケドジョウ(絶滅危惧種)なども戻ってきています。しかし平成11年2月に環境庁の絶滅危惧種に指定されたメダカは、市内では1985年頃に滑川の源流近くで観察されて以来見つかっていない状況です。
そこで市では鎌倉メダカを譲り受け、これを繁殖させ、その後環境学習の素材として活用しながら自然界の 河川に放流したり、学校に配布することにしました。
整備された池
市内の河川は、下水道の普及と共にどんどんきれいになっています。しかし、市には川に油が流れている、白く濁った水が流れている、ザリガニや魚が死んでいるなどの通報もかなりの件数寄せられています。
メダカやその他の生き物がすめるきれいな川にするため、次のことに心がけましょう。