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更新日:2024年3月19日
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厚生労働省「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)令和2年3月23日時点版」を基に作成
これまでに、人に感染する「コロナウイルス」は、7種類見つかっており、その中のひとつが、昨年12月以降に問題となっている「新型コロナウイルス」です。近年、動物由来と考えられる2種類のコロナウイルスが流行しました。2002年に発生した「SARS(サーズ)」や2012年以降発生している「MERS(マーズ)」です。新型コロナウイルスが動物由来であるとの確定的な証拠は見つかっていませんが、遺伝子配列が、コウモリ由来のSARS様コロナウイルスに近いため、コウモリがこの新型コロナウイルスの起源となった可能性が考えられています。また、アルコール消毒(70%以上、市販の手指消毒用アルコールはこれに当たります)などで感染力を失うことが知られています。
現時点では、飛沫(ひまつ)感染と接触感染の2つが考えられます。飛沫感染は、感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つばなど)と一緒にウイルスが放出され、他の人がそのウイルスを口や鼻から吸い込んで感染します。接触感染は、感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、周りの物(電車やバスのつり革、ドアノブなど)に触れるとウイルスが付きます。それが未感染者の手に付着し、感染者に直接接触しなくても感染するのです。
国内の感染状況をみても、空気感染は起きていないと考えられるものの、閉鎖空間において近距離で多くの人と会話するなどの一定の環境下であれば、咳やくしゃみなどがなくても感染を拡大させるリスクがあります。
現在、中国やウイルスが見つかった場所から積み出された物品との接触から人が新型コロナウイルスに感染したという報告はありません。WHOも、一般的にコロナウイルスは、手紙や荷物のような物で長時間生き残ることができないとしています。食品そのものから感染したとされる報告もありません。ただ、配膳などを行う場合は、不特定多数の人と接するため、注意する必要があります。コロナウイルスは熱(70度以上で一定時間)およびアルコール(70%以上)に弱いことが分かっています。こまめな手洗い、消毒用アルコールなどによる手指の消毒、咳エチケットなど、一般的な衛生管理が実施されていれば心配する必要はありません。
この新型コロナウイルスそのものに効く抗ウイルス薬はまだ確立していませんが、退院した人々は、ウイルスによる熱や咳などの症状の緩和を目指す治療(対症療法)を受けました。具体的には、解熱剤や鎮咳薬を投与したり、点滴などが実施されています。また、肺炎を起こした場合は、酸素投与や人工呼吸などを行うこともあります。発熱や咳などの呼吸器症状が消失し、鼻腔や気管などからウイルスを検出できなくなった状況を「治癒した」と判断しています。
WHOの知見によれば、現時点で潜伏期間は1~12.5日(多くは5~6日)とされており、また、これまでのコロナウイルスの情報などから、未感染者については14日間にわたり健康状態を観察することが推奨されています。
ご本人は外出を避けてください。同居人も熱を測るなど、健康観察をし、不要不急の外出を避け、特に咳や発熱などの症状があるときには、職場などには行かないようにしてください。
濃厚接触かどうかを判断する上で重要な要素は2つあり、距離の近さと時間の長さです。必要な感染予防策をせずに手で触れること、または対面で互いに手を伸ばしたら届く距離(目安として2m)で一定時間以上接触があった場合に濃厚接触者と考えられます。
新型コロナウイルス感染症対策専門家会議では、対面で人と人との距離が近い接触(互いに手を伸ばしたら届く距離で2m程度)が、会話などで一定時間以上続き、多くの人々との間で交わされる環境は感染を拡大させるリスクが高いとされています。
発熱などの風邪症状がある場合は、仕事や学校を休み、外出やイベントなどへの参加は控えてください。咳などの症状がある人は、咳やくしゃみを手で押さえると、その手で触ったドアノブなど周囲のものにウイルスが付着し、それを介して他者に病気をうつす可能性があるので、咳エチケットを行ってください。新型コロナウイルスへの感染の疑いがある人は、最寄りの保健所などに設置される「帰国者・接触者相談センター」に問い合わせてください(8面参照)。発熱は、感染症や腫瘍、炎症などにより起こります。一般に、37.5度以上の場合は、発熱とみなします。発熱が認められる場合は、毎日体温を測定し、体温と時間を記録してください。
マスクは、咳やくしゃみによる飛沫およびそれらに含まれるウイルスなど病原体の飛散を防ぐ上で高い効果を持ちます。咳やくしゃみなどの症状のある人は積極的にマスクを着用しましょう。
ご自身の予防用にマスクを着用することは、混み合った場所、特に屋内や乗り物など換気が不十分な場所ではひとつの感染予防策と考えられますが、屋外などでは、相当混み合っていない限り、マスクを着用することによる予防効果はあまり認められていません。
自分の手を用いるのではなく、ハンカチやタオルなど、口をふさぐことができるものを代用することでも飛沫(くしゃみなどの飛び散り)を防ぐ効果があります。