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更新日:2024年8月5日
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鎌倉殿の13人大河ドラマ館 電話39-5306
市民割引デーで入場料がお得に!
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の放送に合わせ、「鎌倉殿の13人 大河ドラマ館」(鶴岡八幡宮境内・鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム内)を開館しています(来年1月9日まで)。
撮影で使用した衣装・小道具、大倉御所の撮影セットを再現したジオラマ、出演者のサインなどの展示のほか、メイキング映像の上映などを行っています。
8月18日(木曜日)~31日(水曜日)に、市民割引デーを実施します。市民の皆さんの入場料は、次のとおりです。
入場は定員制です。入場券は、同館公式サイトから日時を指定して購入できるほか、同館窓口で当日券も販売します。
当日は必ず身分証明書(住所が確認できるもの)の持参を。忘れた場合は、市民割引が適用できません。
開館時間を次のとおり延長します。
午後7時30分まで(入館は7時まで)
(注)鶴岡八幡宮ぼんぼり祭に合わせて
午後6時まで(入館は5時30分まで)
鎌倉ガイド協会が北条義時ゆかりなどの地をご案内します。義時コース・政子コースなど。
(1)(2)の15分前から大河ドラマ館で受け付け。先着順(定員になり次第、受け付け終了)。
鎌倉時代をより身近な存在に感じられるよう、昨年度に市内で実施した発掘調査の成果発表や、研究者を招いての講演を行います。
鎌倉市教育委員会・鎌倉考古学研究所・大河ドラマ「鎌倉殿の13人」鎌倉市推進協議会の共催です。
8月20日(土曜日)午後2時~4時
8月21日(日曜日)午前10時~午後4時
鎌倉生涯学習センター
抽選80人
(注)両日参加できる人
往復はがきに、催し名・住所・氏名・電話番号を記入し、8月9日(必着)までに大河ドラマ担当へ(市役所の住所は12面を)
文化財課 電話61-3859
昨年度に、市内で実施した発掘調査の出土遺物(鎌倉時代のものなども)や写真パネルを展示します。
本年の大河ドラマの主人公・北条義時は、生涯で4人の鎌倉殿に仕えました。その初代、源頼朝(1147~1199)の姿と伝わる最古の木彫像が甲斐善光寺にあることをご存じでしょうか。冠と束帯を着ける等身像で、下がり眉とわし鼻の厳しい顔立ち、左右に張り出す袖、直線的な衣の表現などに特徴があります。
本像は一昨年5月~翌年3月に解体修理が施されました。失われていた玉眼を新たに製作して嵌入(かんにゅう)したことで、表情がつかみにくかった像に生気が感じられるようになりました。
合わせて科学調査も行われ、像の体幹部の木材が1318年秋頃~翌年春頃に伐採されたものと判明しました。
像内背面材の墨書銘には、造立趣旨や修復年らしい年号、頼朝の肖像であることを暗示する「正治□年正月十三日」という年紀が記されています。正治元年(1199)とすると、頼朝の没年月日と符合します。過去に二度火災を受けた旨も記され、『善光寺縁起』に見える文永5年(1268)と正和2年(1313)の大火を指すと考えられます。銘文の末尾には「文保三年葉月二日」とあり、二度の火災を逃れ、文保3年(1319)に修理が完成したと解釈できます。今回の科学調査で、体部の成立年が証明されたといえるでしょう。
本像はもともと信濃善光寺に所在したそうですが、同寺に戦火が及ぶことを憂えた武田信玄が、永禄元年(1558)に寺宝を移して甲斐善光寺を開きました。現在は源実朝坐像と共に安置されています。
(山梨県指定文化財 木造 像高94・5センチ 山梨県・善光寺蔵)
【鎌倉国宝館】
鎌倉国宝館の特別展「北条氏展vol.3―1 北条義時とその時代」にて公開中!
皆さんは、北条政子や安達景盛(あだちかげもり)がつないだ鎌倉と高野山の結びつきをご存じでしょうか。
建保(けんぽう)(く/こうぎょう)に殺されました。実朝の死の影響は大きく、四代将軍の選出や後鳥羽院と幕府の関係悪化をもたらします。混乱の中、尼将軍・政子と補佐役の義時姉弟は幕府をまとめ、承久の乱にも勝利しました。
その一方で進められたのが、実朝の菩提供養です。暗殺の翌日には、実朝の正妻(坊門信清(ぼうもんのぶきよ)の娘)をはじめ、大江親広(おおえのちかひろ)(広元の息子)、二階堂行村(にかいどうゆきむら)(行政の息子)、安達景盛(盛長の息子)ら御家人百名余りが、実朝急死の哀傷の念に堪えられず出家を遂げました。
さらに貞応(じょうおう)三年(一二二三)、政子は息子・実朝のため、安達景盛こと大蓮房覚智(だいれんぼうかくち)の申し出により、高野山に金剛三昧院(こんごうさんまいいん)を創建しました。もともと高野山には、政子が頼朝の菩提を弔うために創建した禅定院(ぜんじょういん)がありましたが、実朝死去に伴い、金剛三昧院に改めたといいます。覚智が奉行となり、大日堂、二基の多宝塔、経蔵などが造営されました。
初代の長老には、栄西の弟子で鎌倉浄妙寺の開山としても知られる退耕行勇(たいこうぎょうゆう)が就き、以降、歴代将軍の祈願所として繁栄します。なお、創建時の多宝塔一基(国宝)と経蔵(重要文化財)は今も残っており、大変貴重です。
現在開催中の「北条氏展」では、この金剛三昧院創建の由来が記された『六巻書(ろっかんしょ)』第一(室町後期の写し)や、寺外初公開の大蓮房覚智(安達景盛)像(室町時代)、多宝塔図面(明治時代)、経蔵棟札写(むなふだうつし)(江戸時代)などを展示しています。また、高野山西南院からは、鎌倉後期の辞書『塵袋(ちりぶくろ)』(室町時代の写本)をお借りしました。
例えば、『吾妻鏡』には、義時が和田義盛の甥・胤長(たねなが)を「面縛(めんばく)」したことが挙兵の動機の一つとなり、和田合戦に至ったと記されています。「面縛」とはどういう意味でしょうか?こんなときに役立つのが古辞書です。『塵袋』によれば、「面縛」とは「両手を後ろに縛る状態を指し、前から見ると顔面だけが見えるので面縛という」と記されています。義盛は、胤長が罪人として扱われたことに怒りを覚えたのです。
高野山に伝わる貴重な幕府関係資料を、ぜひ鎌倉でご覧ください。
【鎌倉歴史文化交流館学芸員・山本みなみ】
鎌倉殿通信note版は、鎌倉市教育委員会公式noteでご覧いただけます( 外部サイトへリンク )
ごみ減量対策課 電話61-3396
市では「食品ロス削減」に向けて、フードドライブを実施します。家庭で余っている食品の寄付をお願いします。寄付された食品は、福祉団体などに引き渡し、生活にお困りの人への支援にも活用します。
缶詰類、米類、乾麺(パスタなど)、調味料(食用油など)、飲料(ジュース・コーヒーなど)、贈答品の余りなどで、常温保存が可能な未開封のもの。
(注)賞味期限が残り2カ月以上あること。野菜類不可
(注)食品管理の都合上、氏名・住所・電話番号を確認します
生活福祉課 電話61-3958
寄付された食料や生活用品を必要な人にお渡しします。
(注)対象は市内在住の人。数に限りがあります
主食・副菜などの食料パック、生活用品(生理用品など)。
(注)大きめのエコバッグなどの持参を
(注)仕事や生活の相談もお受けします
教育センター相談室 電話61-3809
学校での学習になじめず、学校に通うのがつらいと感じている子どもたちが「自分らしい学び方」に出会う、3日間の探究プログラムです(昨年度とは内容が異なります)。
対象は市立小・中学校に通う小学4年~中学生。開催場所などは、プログラム参加者に別途お知らせします。
9月17日(土曜日)・18日(日曜日)・25日(日曜日)
9月2日(金曜日)まで
11月7日(月曜日)・13日(日曜日)・14日(月曜日)
10月21日(金曜日)まで
(注)ULTLAは「Uniqueness Liberation Through Learning optimization and Assessment(学びの最適化と評価による個性の解放)」の略
「Society5.0」の時代をしなやかに泳ぐ子どもたちを育む
鎌倉市教育委員会
(注)STEAMとは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(芸術)、Mathematics(数学)を組み合わせた造語
皆さんは「デジタルファブリケーション」という言葉を聞いたことがありますか。図面を描いて切削(せっさく)機械や鋳型を使って部品を作り、組み立てるといった従来のものづくりとは異なり、3Dモデリングソフト(CAD(キャド))を使って立体造形を作り、プログラムに基づいて3Dプリンタやレーザーカッターで製作するような「デジタル技術を使ったものづくり」を指します。人間の手では製作が難しい複雑な造形を簡単に作ることができるほか、従来と比べて生産時の固定費用が低いことなどから、変化が激しい現代のものづくりの主役として注目されています。
マッキンゼー社の2013年のレポートによると、2025年の世界の3Dプリンタの市場規模は、最低でも20兆円とされています。日本でも、3Dプリンタで出力した住宅が今夏にも発売されることになっているぐらいです。
このような現状の中で「子どもの視点に立った教育」を考えたとき、子どもたちが将来飛び込んでいく社会のものづくりに対応した教育を届けてあげたい―。教育委員会では「デジタルファブリケーション」の技術を利用し、教科横断的な多様な表現の手段を提供してあげたいという思いから、「STEAM Lab実証事業」(インテル社がパートナー企業のリコージャパン社などと協働・実施)を活用して、手広中学校にハイスペックパソコン、大型モニターや3Dプリンタなどの周辺機器、3Dモデリング用ソフトウエアなどを導入しました(実証期間:令和6年3月31日まで)。
新しい機器の研修会に、私も参加しました。自分がデザインしたものがその場でプリントされ、ワクワクしている先生たち、「これ、もしかして3Dプリンタ?」と目をキラキラさせながら駆け寄り、「何を作ろうか」と先生と相談する生徒の姿を見て、胸が躍る思いがしました。
手広中学校では、技術の授業だけでなく、美術や数学、特別支援学級などでの活用アイデアも生まれています。同校のパソコンルーム「STEAM Lab」が教科横断的な学びのSTEAM教育の拠点として、さまざまな実践の場となっていくことに期待したいと思います。
【教育長・岩岡寛人】
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