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更新日:2022年10月28日
農水課
地元の味を支えている、農家・石井さんと、漁師・三留さんに、お話を聞きました。
過去に流動食しか食べられなかったことから、専門学校やレストランなどで「食」について勉強したという石井さん。実家の幼稚園で副園長になった後、「子どもたちに土や作物に触れる経験を」と、本格的に農家として活動を始めました。
石井さんの畑は、化学肥料をできるだけ使わず、油かすや魚粉などの有機肥料を使っています。「化学農薬を使っていないので虫がつきやすく、手間がかかって大変です。でも、安心安全でおいしい野菜を作りたい。そして、豊かな土壌をつくることで、未来へとつなげていきたいんです」と話してくれました。
少量多品目の作物をつくるカラフルな「七色畑」をさまざまな人と一緒に楽しみたいと「Rainbows farm kamakura(レインボーズ ファーム カマクラ)」と名付けた直売所で、石井さんは野菜を販売しています。「食卓でいろいろ食べてほしいから、とにかくお客さんと話をします。お勧めの食べ方を紹介したり、お客さんから教えてもらったり、どんどん情報を共有していきたい。例えば子どもにルッコラを食べさせたくても、そのままだと苦みがあって難しい。では、サッと茹でる食べ方がありますよ、とかね。適切に調理すると、子どもも喜んで食べてくれます」。
「土づくりから収穫までを子どもたちが担う畑を作りたいんです」。子どもたちに「食」の大切さを伝えていく、石井さんの挑戦はこれからも続きます。
祖父の入院をきっかけに大学を卒業してすぐ、後を継いで漁師になった三留さん。小さい頃から漁を手伝い、大学生の時には祖父の船でアルバイトをするなど漁は身近な存在でしたが、実際に自分でやるとなると戸惑ったそうです。「今までは祖父に『あれやれ、これやれ』と言われたことをやれば良かったけれど、自分で考えて漁をしないといけない。それが一番大変でした」と話します。さらに、漁師の朝は早く、イカの定置網漁では午前2時に起きて、3時に出航という過酷さ。しかし、「魚を獲ることが楽しくて。自分には合っていたかな」と笑顔で語ります。
「キンキンに手が冷たくなっていた子どもの頃より、海水が温かくなっている気がします。その影響か漁獲量もだんだんと減っています」と三留さん。温暖化などによる環境の悪化を改善するために、同組合では、ウニの駆除や打ち上げられた胞子を持つ海藻を海に戻す取り組みを行っており、三留さんもその取り組みに参加しています。
鎌倉の海で獲れた魚介類は、直売所や朝市で購入できます。「直売所や朝市は、地域の人たちとのつながりの場。ずっと大事にしていきたい」と話します。
取材の最後には、「寒い時期はカワハギがお薦め。お刺身にして、肝とみそを混ぜたものにつけて食べると最高ですよ」と、食べ方のアドバイスをいただきました。
「鎌倉でブドウを育てて、ワインを造ろう!」と、9年前に農業を始めた夏目シンゴさん(市内在住・ブドウ栽培家兼醸造家)が今年7月、市内に「鎌倉ワイナリー」を開業しました。「農業を通じて人生が豊かになる、そんなまちづくりがやりたい。ワイナリーはその第一歩なんです」と意気込む夏目さん。「地産地消の料理と鎌倉産のワインを組み合わせることで、より地域の魅力を上げていきたいですね」とも話してくれました。
今年10月、多くのボランティアの人と一緒に収穫したブドウを一粒一粒手で外し、ワインを造るタンクに投入しました。現在は、発酵の進み具合を確認し、「鎌倉産ワイン」の出来上がりを待っているところです。
「鎌倉海藻ポーク」は、鎌倉の海に打ち上げられた海藻を豚の飼料に加工し、その餌を食べて育てられたブランド豚です。発起人である矢野ふき子さん(市内在住・料理家)は、「生まれ育った鎌倉に新しい形の食文化を作りたいと思いました」と語ります。
鎌倉漁業協同組合の協力を得て、海藻の回収・加工をしているのは、障害者施設の皆さんです。打ち上げられた海藻を回収して一枚ずつ洗ったり、乾燥させて粉末にしたりなどの作業を担っています。
また、回収した海藻を餌にするだけでなく、胞子を持つ海藻を漁師の手により海に戻すなど、鎌倉の海の環境保全にも一役買っています。
(注)品切れなどにより営業していない場合があります。ご了承ください
(くわしくは広報かまくらPDF版(PDF:4,977KB)をご覧いただくかお問い合わせください)
(注)鎌倉やさいは下記以外にも、イトーヨーカドー、そうてつローゼン、ユーコープ、FUJIスーパーなどでも購入できます
(注)荒天時や漁の状況によっては、営業しない場合があります。また、生しらすの提供については漁の状況によるため、お問い合わせを
(くわしくは広報かまくらPDF版(PDF:4,977KB)をご覧いただくかお問い合わせください)
(注)シラスは毎年1月1日~3月10日が禁漁期間となっています
新鮮な魚介類や加工品、鎌倉やさいの直売を行います。
いずれも10時00分から。売り切れ次第終了。荒天・不漁時は中止。
市内で発生した植木剪定(せんてい)材(植木の枝や葉、落ち葉)をチップに加工し、葉山町の牧場で牛ふんなどと混ぜ合わせ、「鎌倉ブランド堆肥」として製造しています。
この堆肥は、さがみ農協が事務局として活動する「鎌倉ブランド会議」の会員の農家に配布され、鎌倉やさいなどの栽培に使用されます。
若手から中堅の農業者で組織している「さがみ農協鎌倉市青壮年部」が生産したじゃがいもを、昨年12月に市内の公立保育園・小学校に配布し、給食に使用してもらいました!
今年は9月にじゃがいもの種いもを植え、11月ごろに収穫する予定です。
学務課 電話:61-3804
鎌倉地域の坂ノ下から材木座の沿岸では、古くから漁業が行われています。しかし、漁港がないため毎回砂浜から漁船の出し入れを行っていること、漁具を安全に保管する場所がないことなど、漁業活動を行う環境が整っていません。この状況を改善するため、市では「ミヅキカマクラプロジェクト」として漁業支援施設づくりを進めています。
詳細は、鎌倉市公式note「ナルホド事始メ」ミヅキカマクラプロジェクトをご覧ください。
ウニが海藻を食べ過ぎることで、磯焼け(海藻が生い茂る「藻場(もば)」が衰退している状態)になるのを防ぐために、鎌倉漁業協同組合などがウニを駆除する取り組みを行っています。
(注)駆除をするウニは、中身が少なく、売り物にならないものです
腰越漁港では、腰越漁業協同組合の協力の下、漁の際に網にかかったごみを漁港で集約し、市で回収する取り組みを行っています。
昨年度は、240kgの海洋ごみが回収されました。
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